住友林業株式会社様

3D CADによる住宅設計や施主へのリアルなプレゼンテーションに
ワークステーションを活用、顧客体験向上に寄与

CELSIUS J550/2 PCワークステーション導入事例

Workstaion CELSIUS J550/2

「木と生きる幸福」をブランドメッセージとする住友林業グループの中核企業として、高品質な木造戸建住宅を提供する住宅メーカーである住友林業株式会社(以下、住友林業)。同社では、住宅の設計プランを3D化し、施主に住まいの完成イメージを伝える3D住宅プレゼンテーションシステム「フォトリアル3D」を導入している。同システムを高いパフォーマンスで安定的に稼働させるPCが求められる中、住友林業が選定したのが富士通の高性能ワークステーション「CELSIUS J550/2」である。

導入事例概要

業種
建設業
ハードウェア
FUJITSU Workstaion CELSIUS J550/2
OS
Windows 10 Pro(64bit)
CPU
インテル® Xeon® プロセッサー
課題
効果
課題3D住宅プレゼンテーションシステムである「フォトリアル3D」を使っての住宅設計や顧客へのプレゼンテーション実施中、処理能力が足りずPCが止まってしまうことがあった。
効果高いグラフィックス能力を搭載したCELSIUS J550/2の導入により「フォトリアル3D」をストレスなくスムーズに動かせるように。
課題社外での作業(在宅勤務などを含むテレワーク)用のデバイスとしてiPadを推奨していたが、資料の編集作業には非効率で、PCの代わりにはならなかった。
効果働き方の多様化に柔軟に対応でき、移動中や隙間時間の活用など、時間を効率的に使えるようになった。

導入の背景

3D住宅プレゼンテーションシステムを
スムーズに導入できるワークステーションを検討

 1691年創業、愛媛県・別子銅山の開坑に伴い、江戸幕府より周辺山林の立木利用の許可を受けた「銅山備林」の経営をルーツに持つ住友林業。山林事業を軸に成長を続け、現在は、海外を含め274社もの企業をグループ傘下に置き、山林の経営・植林、木材・建材の製造、流通、加工から住宅の建築・販売および不動産発売にまで、木を軸に様々な事業活動に取り組んでいる。

 同社では、CADベースの3D住宅プレゼンテーションシステムである「フォトリアル3D」を開発。住宅のCADデータから3DCGの施工イメージを生成し、3Dでのバーチャル内見を可能にするこのシステムを導入し、顧客である施主への提案・プレゼンに活用している。しかし、同システムを稼働させるためには、ハイスペックなPCが求められていた。

 「フォトリアル3Dを活用することで、3Dの世界で住宅設計をすることができ、木の質感や時間によって変わりゆく光の加減などを含めた完成住宅のイメージをお客様と共有することが可能になります。当システムは、最先端のレンダリングエンジンを採用していますので、ゲーミングマシンに相当する非常に高いスペックが必要でした」。そう話すのは、住友林業 ITソリューション部 技師長 宮下隆司氏だ。また同社では、日々進化していくIT環境に対して、数年前からPCライフサイクルマネジメントサービスを採用。PCをレンタル化して利用している同社では、月々で設定されたコストの中で収めるようにすることも1つの条件であった。

写真:住友林業株式会社 ITソリューション部 技師長 宮下 隆司 氏

住友林業株式会社
ITソリューション部
技師長
宮下 隆司

導入のポイント

3D CADもストレスなく使える
ハイスペックで安定したPC環境

 導入担当者の1人である住友林業のITソリューション部 住宅・建築技術グループ チームマネージャー 山野祐一郎氏は、高い負荷がかかるフォトリアル3Dを安定的に稼働できるハイパフォーマンスPCを探していたと話す。

 「主に現場の設計担当が使うマシンとなりますので、3D CADや3DCGを用いるケースを想定すると高性能なPCであることは欠かせない条件でした。以前の作業環境では、高負荷な作業を行っていると途中でPCが落ちてしまって、進行中のデータが消えてしまうことも多々あったため、安定的に使えるという観点からもワークステーションの導入を検討していました」

 Windows 7から Windows 10への移行と64ビット環境を実現する必要があったことも、ワークステーションを探す一因となっていた。「他社製品も含めてワークステーションを検討する中でCELSIUS J550/2を選んだ理由は大きく分けて2つあります。1つ目が住友林業の強みでもある“木の質感”を美しく表現しながらシミュレーションできる高性能のグラフィックカードNVIDIA Quadro P2000を搭載していること。2つ目が、支店や住宅展示場でお客様と対面するシーンにおいても場所をとらないコンパクトな筐体設計であることです」(山野氏)

写真:住友林業株式会社 ITソリューション部 住宅・建築技術グループ チームマネージャー 山野 祐一郎 氏

住友林業株式会社
ITソリューション部
住宅・建築技術グループ
チームマネージャー
山野 祐一郎 氏

住友林業株式会社 写真

導入の効果

ストレスのない操作を実現
顧客へのプレゼンテーションがスムーズに

 フォトリアル3Dを用いた住宅イメージの製作などにCELSIUS J550/2が活用され始めたことで、作業環境が大きく変化した。「以前も3Dソフトは用いていましたが、一般的な32ビットのデスクトップPCで作業をしており使える容量も限られていました。ワークステーションであるCELSIUS J550/2が導入されたことで、安心してフォトリアル3Dを活用できる環境が整った点は非常に助かっています」。一級建築士でもあるITソリューション部 住宅・建築技術グループ 杉本佳菜絵氏はそう話す。

以前のPC環境での課題であった、高負荷がかかるとPCが落ちてしまうという点に対しても、導入から現在まで突然システムが落ちることも、止まることもなく安心して作業ができている。

 「ハイスペックなグラフィックカードが採用されていることで、3DCGにおける質感の再現が大きく向上した点は特に気に入っています。木の風合いや、床や壁の質感などが以前に比べて美しく出せるようになりました。高画質な3Dでお客様に住宅の完成イメージを見ていただけるので、より納得していただきやすくなったように感じています」(杉本氏)

 住宅イメージを製作する現場と合わせて、ショールームなどでも幅広くCELSIUS J550/2は活用されている。接客を担当するITソリューション部 住宅・建築技術グループ 吉本真也氏は「ショールームの個別ブースにおいて、フォトリアル3Dを使ってお客様にプレゼンテーションする際にCELSIUS J550/2を活用しています。デスクトップPCと変わらないほどコンパクトなワークステーションですので、限られたスペースでも使いやすいですね」と話す。

 顧客に対して、より実物に近い住宅イメージをストレスなく見せられるようになったことで、案内の流れも変わってきている。「以前のPCでは画面が止まってしまうケースもありましたが、それが改善されてスムーズにプレゼンテーションできるようになった点は大きいですね。また、その場で部材のテクスチャーを変更したり、季節や時間帯によって変わる太陽の角度を再現することもできますので、よりお客様にこれから暮らす家を想像していただきやすくなりました」(吉本氏)

写真:住友林業株式会社 ITソリューション部 住宅・建築技術グループ 杉本 佳菜絵 氏

住友林業株式会社
ITソリューション部
住宅・建築技術グループ
杉本 佳菜絵 氏

写真:住友林業株式会社 IT ソリューション部 住宅・建築技術グループ 吉本 真也 氏

住友林業株式会社
ITソリューション部
住宅・建築技術グループ
吉本 真也 氏

住友林業株式会社 写真

今後の展望

5Gネットワークの進化に合わせて
仮想空間を活用した顧客体験を広げていきたい

 フォトリアル3Dの活用で、従来よりも高い精度で完成住宅をイメージできるようになった現状を受け、宮下氏は「5GネットワークなどのITが進化し続けていく中で、フォトリアル3Dのシステムは今がスタートであり、今後よりリアルな世界へと発展させていかなければならないと考えています。そういった意味でも第一段階として、今回の導入で安定的に稼働できている点には非常に満足しています」と語る。

 顧客への住宅プレゼンテーションに留まらず、現在も行っているVRによるウォークスルーのようなユーザー体験を展開していけることも3Dならではの強みだ。「将来的には、例えばサイバー空間でお客様と3D映像を見ながらリモートで打ち合わせをするなど、仮想空間を利用したさまざまな体験や価値を提供していくことができればと考えています。距離を超越したIT環境を活用することで、ビジネスの可能性が飛躍的に広がっていく。そうした世界を富士通とともに実現していければと願っています」(宮下氏)

住友林業株式会社 様

事業分野 建設業
ホームページ https://sfc.jp/
概要 資源環境事業、木材建材事業、海外住宅・不動産事業、住宅・建築事業、生活サービス事業を中心に、国内外において「木を活かし、人々の暮らしを支える」総合住生活関連事業を展開。

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[2020年2月掲載]

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