5 パソコン本体廃棄時のセキュリティ

パソコンの廃棄・譲渡時のハードディスク上のデータ消去に関するご注意

最近、パソコンは、オフィスや家庭などで、いろいろな用途に使われるようになってきています。これらのパソコンに入っているハードディスクという記憶装置には、お客様の重要なデータが記録されています。したがって、パソコンを譲渡あるいは廃棄するときには、これらの重要なデータ内容を消去するということが必要となります。
ところが、このハードディスク内に書き込まれたデータを消去するというのは、それほど簡単ではありません。「データを消去する」という場合、一般に

    • データを「ゴミ箱」に捨てる
    • 「削除」操作を行う
    • 「ゴミ箱を空にする」を使って消す
    • ソフトウェアで初期化(フォーマット)する
    • ハードディスクをご購入時の状態に戻す

などの作業をすると思いますが、これらのことをしても、ハードディスク内に記録されたデータのファイル管理情報が変更されるだけで、実際にはデータが見えなくなっているだけという状態です。
つまり、一見消去されたように見えますが、WindowsなどのOSからデータを呼び出す処理ができなくなっただけで、本来のデータは残っているのです。したがって、データ回復のための特殊なソフトウェアを利用すれば、これらのデータを読み取ることが可能な場合があります。このため、悪意のある人により、ハードディスク内の重要なデータが読みとられ、予期しない用途に利用されるおそれがあります。
パソコンの廃棄・譲渡などを行う際に、ハードディスク上の重要なデータが流出するというトラブルを回避するためには、ハードディスクに記録された全データを、お客様の責任において消去することが非常に重要となります。消去するためには、専用ソフトウェアやサービス(有料)を利用することをお勧めします。また、廃棄する場合は、ハードディスク上のデータを金槌や強磁気により物理的・磁気的に破壊することをお勧めします。
なお、ハードディスク上のソフトウェア(Windows、ソフトウェアなど)を削除することなくパソコンを譲渡すると、ソフトウェアライセンス使用許諾契約に抵触する場合があるため、充分な確認を行う必要があります。

本パソコンには、パソコンの廃棄・譲渡時のデータ流出というトラブルを回避する安全策の一つとして、専用ソフトウェア「ハードディスクデータ消去」が添付されています。「ハードディスクデータ消去」は、WindowsなどのOSによるファイル削除や初期化と違い、ハードディスクの全領域について、元あったデータに固定パターンを上書きするため、データが復元されにくくなります。
ただし、「ハードディスクデータ消去」で消去した場合でも、特殊な設備や特殊なソフトウェアの使用によりデータを復元される可能性はゼロではありませんので、あらかじめご了承ください。
「ハードディスクデータ消去」の使い方については、「ソフトウェア」−「ソフトウェア一覧」をご覧ください。