2 コマンドによる標準設定
ここではATコマンドを使用した、モデム動作項目の標準設定について説明します。
■ ノーマル通信モード
RS/CS制御を使用するノーマル通信モードの標準設定を、次の表に示します。ホスト側のモデムか、端末側のモデムかによってATS0コマンドの設定が異なります。
- キー入力例(端末側):
- AT\N0S0=0&K3
この入力例のコマンドを一つずつ入力した場合の説明をします。
入力コマンド |
説明 |
AT\ N0
|
ノーマルモードです。このモードではエラーの自動訂正は行われません。
|
ホスト側の場合 ATS0=1
端末側の場合 ATS0=0
|
|
AT&K3
|
モデム−パソコン本体間のRS/CSによるフロー制御ありに設定する。
|
□ パソコン本体(DTE)の設定
|
115200、57600、38400、19200、9600、4800、2400、1200、300bpsのいずれか
|
|
データ8ビット、パリティビットなし、1ストップビット データ7ビット、奇数パリティビット、1ストップビット データ7ビット、偶数パリティビット、1ストップビット データ7ビット、パリティビットなし、2ストップビットのいずれか
|
■ MNP/LAPM通信モード
MNP/LAPM通信モードの標準設定を次表に示します。ホスト側のモデムか、端末側のモデムかによってATS0コマンドの設定が異なります。
- キー入力例:
- AT\N3S0=0&K3\V2 (端末側)
AT\N3S0=1&D0&K3\V2 (ホスト側)
この入力例のコマンドを一つずつ入力した場合の説明をします。
入力コマンド |
説明 |
AT\ N3
|
自動モードになり、相手がMNPモードならMNPモード(エラーフリーの通信) で、LAPMモードならLAPMモードで接続するように設定する。 相手が各モードをサポートしていなければ、回線を切断します。
|
ホスト側の場合 ATS0=1AT&D0端末側の場合 ATS0=0
|
自動着信の場合は、ER(データ端末レディ)を無視する設定にする。
|
AT&K3
|
モデム−パソコン本体間のRS/CSによる流れ制御ありに設定する。
|
AT\ V2
|
MNP/LAPMモード時に、詳細メッセージを使用するように設定する。
|
■ FAXモードでの通信
本モデムは、TIA/EIA 578(通称、Class1)を採用しており、この手順を採用したソフトウェア上で動作します。