個人のお客様はこちら

         

FMWORLD[法人]

【プロに聞く!】探偵はビジネスマンの持ち物から、どこまで情報を拾えるか? - FUJITSU Mobility & Security

【プロに聞く!】探偵はビジネスマンの持ち物から、
どこまで情報を拾えるか?

政府によるテレワーク推進や女性の人材活用促進などを背景に、仕事の場所をオフィスに限定しない柔軟なワークスタイルが確立されつつある。IT機器を中心とするテクノロジーの発達がそれを支える原動力となっているが、社外における情報のセキュリティ対策はまだまだ万全とはいえない。

近年、さまざまな情報漏えい事故が世間を賑わせ、その対応や補償に追われる企業の姿も記憶に新しい。社内でさえ起こり得る過失を、社外でどう防ぐべきか。そして、逆説的に考えれば、パソコンやスマートフォンを覗き見されたり、紛失したりした場合、どの程度の情報が漏れてしまうリスクがあるのか。そこで、情報捜査のプロであるリッツ横浜探偵社代表の山村佳子氏に、「ビジネスマンの持ち物が抱える情報漏えいのリスク」について話を伺った。

話を聞いた人

リッツ横浜探偵社 代表 山村佳子さん
神奈川県横浜市出身。フェリス女学院大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間メーカーに勤務し、法人営業を担当。お客様の抱える問題点を一緒に解決していく提案型営業を経験する。その後、地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。自身の経験を生かし、依頼者様との面談を行いつつ、積極的に調査現場にも立つ現役の女性探偵。
(ホームページ:https://ritztantei.com/

パソコン、スマホは要注意!「通りすがりに一瞬で撮影できる」

企業の人間が外に持ち歩くものといえば、名刺や手帳、パソコンやスマホ、各種端末などがありますが、情報漏えいという観点から最もリスクが高いものは?

山村:分かりやすいと思いますが、情報量が膨大になるパソコンやスマホが最も危険です。公共の場で、仕事用のパソコンやスマホを使わないように指導する企業も増えてきているようですが、まだまだ電車の中で、無防備に取引先とメールなどで連絡している方が見られます。機密情報を扱う金融業界やコンサルタントの方々は、セキュリティに対するコンプライアンス意識も高いように思いますが、一般的な多くの企業では浸透していないように感じています。

また、会社のものではなく、自分のスマホやパソコンで仕事をする人が増えたことも、情報漏えいリスクが増加している一因かもしれません。会社のセキュリティ対策が万全でも、個人的に所有しているパソコンやスマホで仕事をされると危険を回避することが難しくなります。ノートパソコンでもスマホでも、電車のドア付近の席で作業をしていたら、隣に立つだけでも上から丸見えですから。

スマホの覗き見を防止するシートなどもありますが、やはり万全ではない?

山村:覗き見防止シートをつけていても、角度によっては見えてしまいます。また、「周りに人が居ないから大丈夫」と思って仕事に没頭していると、周囲への注意力が散漫になります。その隙に、通りすがりに高解像度のカメラで画面を一瞬で撮影することも可能です。ですから、モバイル機器を使う人ほど、覗き見の危険性を認識してほしいです。

また、個人的な経験になりますが、以前、喫茶店の電源席に、前の人が使っていたと思われるUSBメモリが落ちていたこともありました。これも、データにパスワードがかかっていたとしても、簡単なものであれば突破することが可能です。パソコンやスマホなどよりも紛失することも多いので、USBメモリなどの記録媒体はセキュリティが万全でない限り、持ち歩くのは控えた方がいいかもしれません。

SNSにも注意!顧客情報が流出する「メジャーなケース」とは?

情報漏えいというと、最近ではSNSからの流出というケースもあるかと思うのですが。

山村:SNSには、スマホ内のデータを紐付ける機能があります。そのため、顧客情報が入っている機器でSNSのアプリなどをインストールするのは非常に危険な行為です。社員が個人で所有するスマホに顧客情報が入っていて、そのスマホでSNSをしたことで顧客情報が流出するというのは、近年、メジャーなケースになりました。

弊社でも、依頼内容によってはSNSを事細かくチェックする場合があります。調査対象者がSNSをやっていなくても、周りの同僚や友人たちが旅行先で一緒にいる姿を写真で投稿していたりすると、対象者の人脈が把握できます。そして、対象者の人脈が分かれば、探偵の調査として有益な情報になります。

従業員の意識向上と最新のセキュリティ対策を

貴社では、企業からセキュリティに関連する依頼を受けることもあるのでしょうか?

山村:企業からの依頼は増えている印象です。例えば、「個人情報を扱う部署にいた社員が不正に情報を持ち出し、外部に売却している疑いがあるので調べてほしい」「元営業マンが顧客情報を大量に持ち出し、同業種で独立しており、事実関係を確認してほしい」などの依頼を受けたことがあります。

企業は情報漏洩によって直接失われる金額的な損失よりも、社会的信用を失ってしまうことによるダメージが非常に大きく、より深刻な問題として受け止めていると感じています。

今のお話にもありましたが、現状、情報漏えいは内部からの要因がほとんどだという話もあります。もちろん、外部からの攻撃に対する対策も必要ですが、内部の対策としては、どのような方法が有効なのでしょうか?

山村:確かに内部での情報管理対策は、情報漏えいを防ぐ大きなカギだと思います。弊社の例でいうと、まず、プリントアウトを最小限に抑えるペーパーレスを指導しています。仕事柄、外出が多く、調査中は慌てることも多いので、紙媒体で情報を所持するのは紛失の大きなリスクです。それも個人任せにせず、情報の持ち出しを制限するという理由もありますが、従業員のプリントアウト履歴をランダムでモニタリングしています。

また、依頼者の機密情報を扱っていることから、メールの誤送信を避けるため、送信前にポップアップがでてくるような機能を導入することも検討しています。ただ、やはり一番の根底は、従業員のセキュリティ意識の向上です。弊社では、毎年少なくとも一度はセキュリティに関する研修を従業員全員に行っています。

では、最後にお聞きしたいのですが、テクノロジーやソリューションの進化によって、情報漏えいを撲滅することができると思いますか?

山村:情報漏えいを完全に撲滅することは、今後も不可能だと思います。悪いことをするのは人間です。“守る”技術が発達すれば、“攻撃”する技術も当然ながら発達していきます。常に「いたちごっこ」になってしまうため、今後もその関係性が変わることはないでしょう。

それでも、情報の重要度に応じてセキュリティ対策を行うことで、情報漏えいのリスクを減らすことは可能だと思います。撲滅は難しいですが、常に最新のセキュリティ対策を施すことが大事です。

本日はありがとうございました。

ワークスタイル変革における
富士通の強みとベネフィット

もっと詳しく
購入のご相談は、
弊社営業または販売パートナーまで
お問い合わせください。