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開発者ストーリー
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Dixelのイメージ写真 美しい映像は、PCが創り出す。ハイブリッド高画質化テクノロジーDixel(ディクセル)搭載。
05 Dixel(ディクセル)フィルターで、元の映像よりも美しく

藤田:

「今回の開発で特筆すべきは、『Dixel(ディクセル)フィルター』というソフトウェア技術です。ノイズの低減などの高画質化はハードウェアで行う方法とソフトウェアで行う方法とがありますが、そのソフトウェアのほうにこの技術を使っています。」

廣末:

「例えば、録画の際にはMPEG圧縮をかけます。このMPEG特有のノイズとして、四角形のモザイクがかかったように画像が崩れるブロックノイズや、輪郭付近に蚊の群れが飛んでいるように見えるモスキートノイズが知られています。Dixel(ディクセル)フィルターには、これらを軽減する特別なアルゴリズムが使われています。さらに、このようなノイズを抑えながら、白/黒の階調を補正してテロップ文字をくっきり表示したり、輪郭を強調して映像をシャープに見せる効果を持っています。新たに開発した『適応型フィルターアルゴリズム』を使用して、映像信号処理技術の世界ではトレードオフとされている、これらの効果を同時に実現しています。」

藤田:

「つまり、入って来た映像をできるだけ高品質で録画する、というところで終わらずに、再生の際も元の映像より美しくしてお客様に見ていただこうということです。Dixel(ディクセル)フィルターは効果がはっきりとわかるので、ぜひお店などで見比べていただきたいですね。」

Dixel(ディクセル)フィルターの効果をわかりやすくしたイメージ写真

廣末:

「Dixel(ディクセル)フィルター実現のポイントは、何と言っても処理が軽いことですね。常に全画面分の計算をしているにもかかわらず、CPUパワーにはあまり頼らず、搭載するパソコンを選びません。富士通研究所の研究成果を活用しているのですが、携帯電話でも動作することまで考えてアルゴリズムが作られています。これが軽さの秘密なのです。」

廣末 庸治の写真
06 パソコンでは日本初!注1 ハイビジョン画質での録画・再生を実現

藤田:

「このようなさまざまな高画質化技術によって『32型ワイドの大画面に耐えられる高画質』が実現できたわけですが、その基本的な部分は、すべてのFMV(テレビモデル)に搭載しています。より多くのお客様により高画質で見ていただきたいという思いが強かったからです。さらに、32型ワイド画面のサイズだと液晶テレビと同様に楽しめないといけない。そのためには、デジタル放送への対応、さらには、デジタル・ハイビジョン放送をハイビジョン画質のまま録画・再生する機能の搭載が不可欠だという思いがありました。製品検討の段階では、録画機能なしで放送が見られるだけでもよいのではという意見もあったのですが、それではお客様が満足できないのではないか、と。開発するならハイビジョン画質で録画できるものでなければダメだと。」

牛若:

「今回のFMVで実現したハイビジョン画質での録画・再生は、パソコンとしては『日本初注1』なのです。デジタル放送の高精細画像を、パソコンというオープンなシステムの中で安全に扱うこと、しかもハイビジョンのまま録画し、パソコン単体でハイビジョンのまま再生する機能を搭載すること。パソコンでのハイビジョン画質の実現は私たちの長年の大きな開発目標であり、パソコン業界全体の悲願でもありました。実は、パソコンだけでなく家電のハードディスクレコーダーなどで『デジタル放送対応』とうたっていても、必ずしもハイビジョン画質で録画できるわけではなく、アナログ放送並みの画質に落として録画するものも多いのです。それらと比較しても、かなり魅力的な製品になったのではないかと思います。」

廣末:

「デジタル放送対応ということで、ついに、私たちパソコン屋の本領を発揮する時が来た!と思いましたね。なにせパソコンは、生まれも育ちもデジタルですから(笑)。」

牛若 恵一と廣末 庸治の写真
07 ハイビジョン録画・再生を実現した富士通独自の暗号化技術

牛若:

「ハイビジョン画質での録画は、確実なコピー防止技術がないと電波産業会から認められないのです。パソコンの場合は、お客様が簡単にファイル操作できるので、家電のハードディスクレコーダーなどよりもコピー防止技術の基準が高いんです。当社では、BSデジタル放送が始まった2000年ころからずっと研究していまして。去年の夏、当社の暗号化方式が電波産業会に認められたので、その方式を採用しています。」

藤田:

「そのコピー防止技術を組み込んだLSIを当社が独自開発しました。デジタル放送の映像処理の中核となるLSIです。このチップはすごいですよ。」

牛若:

「そうなんです。このチップは、今回特に力を入れて、当社の技術・ノウハウを120%まで生かす意気込みで開発に取り組み、
(1) デジタル放送にかかっているスクランブルを解除する
(2) 独自スクランブルをかけてハードディスクに録画する
(3) (再生時には)独自スクランブルを解除して表示ソフトにデータを送る
などといったことを一手に処理する機能を持っています。さらに、ソフトに細工をされてコピーされる、といったことを防止する機能も備えているんですよ。」

デジタル・ハイビジョン・テレビチューナーの効果をわかりやすくしたイメージ写真
牛若 恵一の写真
暗号化技術採用のLSI
08 これからの高画質は、FMVが創り出していく

藤田:

「今回の製品もコストパフォーマンスは高いと思います。32型ワイド液晶一体型パソコン『TXシリーズ』なら、32型ワイド液晶テレビ+デジタル放送対応ハードディスクレコーダー+ハイスペックパソコン、という組み合わせになります。『TXシリーズ』の方がずっとお求めやすい価格設定ができたと思います。ぜひ比較していただきたいですね。これからも、一人でも多くの方に『高画質な映像をお求めやすい価格で』楽しんでいただくために、どんどんチャレンジしていきます。」

牛若:

「そういう意味で、デジタル放送対応は低価格帯の機種へもどんどん広げていきたいですね。デジタルの世界は私たちの得意とするところですから、当社が今まで培ってきた技術を結集して、今後もより良い製品を提供していきたいと考えています。」

廣末:

「Dixel(ディクセル)フィルターのようなソフトウェアでの高画質化には、パソコンならではの新しい取り組みとしてさまざまな可能性を感じています。今後もさらなる開発を積み重ねて、より高画質化を実現させていきたいですね。これから、デジタル放送の視聴可能地域も拡大し、お客様がデジタル放送を本格的に楽しめる時代になります。そんな『デジタル放送の時代』こそ私たちの出番です。ワクワクしますね。」

藤田 康夫の写真
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注1:パソコン本体のみでデジタル放送をHD解像度(ハイビジョン)のまま録画・再生を実現している製品として日本国内初(2005年3月現在当社調べ)。
※デジタル放送に対応しているモデルは、FMV-DESKPOWER TX90L/D、LX90L/Dのみ。フルデジタル処理に対応しているモデルは2005夏、FMV-DESKPOWERシリーズのみ。その他のテレビモデルでは対応しておりません。

開発者たちの素顔をご紹介した「FMV 開発者ストーリー」。ハイブリッド高画質化テクノロジーDixel(ディクセル)誕生にまつわるこだわりや、熱い想いを感じていただければ幸いです。私たちは今後も、お客様からのニーズや声をふまえ、皆様により楽しんでいただける製品づくりを目指して、努力を続けてまいります。

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