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開発者ストーリー
こだわりのサポートをご紹介
vol.1 マイリカバリでワンランク上の安心感をご提供 vol.2 わかりやすい電子マニュアルを作る
平井賢二(左) 丸山晶子(中央) 河田浩一(右)の写真
vol.1 マイリカバリでワンランク上の安心感をご提供
パーソナルビジネス本部 ユビキタスクライアント事業部 プロジェクト部長 平井賢二(左) PCソフト開発 丸山晶子(中央) 河田浩一(右)
FMV「安心・簡単」はここから生まれる
Q.1 富士通にはFMVを安心で使いやすくするための専門部署があるそうですが。

平井:

はい。主にソフトウェアの開発や、マニュアルを作る仕事をしています。マーケティング部門やサポート部門からの情報に基づいて、これをやれという風にトップダウンで作るのではなく、「これをやった方がいいんじゃないか」というグループの検討会を自主的に開き、最終的にその中から良さそうなものをピックアップして作っています。

平井部長の写真
Q.2 「フィールド・オブ・ドリームズ」活動って何ですか?

平井:

スタンドにいるだけでなく、フィールドに出て、自分の力で何かを実現しよう、というボトムアップの業務改革活動が「フィールド・オブ・ドリームズ」です。お客様がどう考えているかということを把握するため、アンケートやインタビューを行ったり、お客様からの問い合わせ内容をデータマイニングという手法で整理したり、シニア向けのNPO団体にお邪魔して、現状を把握したりなど、それぞれが課題を持っていろいろなことをやっています。

Q.3 かなり幅広い活動なんですね。パソコンを使いやすくするさまざまなアイデアが育ってきそうです。

平井:

他部門の人も自発的に関わってくれるので、シナジー効果が生まれ大きな力を発揮できます。ここで紹介する「マイリカバリ」もこのフィールド・オブ・ドリームズ活動から産み出されたものです。

自分の両親をサポートするイメージで開発
Q.1 そのマイリカバリなんですが、具体的に何をするものですか。

丸山:

ウィルスなどによる万が一のトラブルが発生しても、保存したディスクイメージからWindowsの設定を簡単に復旧できる機能です。インターネットの接続やメールの設定、周辺機器、アプリケーションなどWindowsの設定をそのままディスクイメージにして保存するので、ディスクイメージからWindowsの設定が復旧できます。自分の両親がトラブルに見舞われ、Windowsを再インストールしなければならない状況になったらどうしようと考えたのが、マイリカバリ開発の出発点です。できるだけシンプルにして簡単に操作できるように作りました。

丸山晶子の写真
Q.2 画面がすごくシンプル。ボタンも4つしかないですね。

丸山:

どれだけ機能を盛り込むかについては、できるだけ多くの機能を網羅する方向と、わかりやすく絞ったものにする方向の二つがありました。でも機能を多くしていくと、何をしたらよいのかお客様は迷ってしまいます。まずリカバリをしてもらう、その一点に絞った結果このカタチになりました。また、インターフェイスもできるだけ迷わないデザインにしています。理想はボタン1つですけど(笑)

マイリカバリのイメージ画像

メニューボタンは4つだけで、ボタンの上にマウスをおくと左側に解説が出てきます。

河田:

最近ではパソコンの使われ方は様々です。パソコンをAV家電として使うお客様はAV家電のような使い方を、メール、インターネットのための道具として使うお客様はずっと道具としての使い方をすることが最近わかってきました。それをふまえユーザインターフェイスはどうあるべきかを考えました。

Q.3 そういう使い方をする人にはシンプルなインターフェイスが最適というわけですね。ところで、そもそもリカバリはなぜ必要なのでしょう。

平井:

購入時の状態に戻すことをリカバリと呼びます。たとえばWindowsが起動しない、エラーが頻発する、異常に動作が遅いなどの不調やトラブルに見舞われた場合、いったん購入時の状態に戻すことで解消できます。いちいち原因を究明して、ひとつひとつ対策を行うよりも、Windowsを再度インストールし直した方が早くて簡単、しかもウイルスなどの影響の心配がなく安心です。

Q.4 でもWindowsの再インストールはめんどくさいですよね。

河田:

そうですね。通常のリカバリでは全てを購入時の状態にリセットしてしまうので、もう一度アプリケーションのインストールやインターネットの設定などをやり直して、自分の使用環境に再設定しなければなりません。だいたい半日くらいかかってしまいます。でもマイリカバリなら、以前に設定した使用環境が保存されているので、20分程度ですぐ再設定できます。もちろん要する時間はインストールしているアプリケーションの量などで違いがありますが。

通常はパソコンのDドライブにイメージデータを保存します。


もしもウイルスに感染したときのことなどを考え、早いうちにDVDに保存しておくとよいでしょう。通常イメージはDVD2〜3枚におさまります。

 
マイリカバリはこう使おう!
Q.1 マイリカバリはどう使うとよいのですか。

平井:

まず、使い始めて直ぐの「パソコンの一番良い状態」をハードディスクやDVDに保存しておくことが大事です。FMVでは「パソコン準備ばっちりガイド」をご用意しており、パソコンを買って初めてセットアップしていくとき、画面にガイダンスが出ます。インターネットやセキュリティの設定が終わると、「マイリカバリをしてください」と画面に表示されますのでその通りに操作していただければ、設定した環境がDドライブにバックアップされます。

Q.2 それだけでもう安心なわけですね。でも定期的に何度も保存し直さなければいけないのでしょうか。

丸山:

マイリカバリのディスクイメージは最初に保存したものが一番大事です。お客様のパソコンの「一番良い状態」を保存するということです。これは早めにDVDなどのメディアに取っておくことをおすすめしています。あとはインターネットへのつなぎ方が変わったとか、メールの設定が変わったなど、大きな変更があった場合に保存し直すだけでOKです。データのバックアップのように定期的に取る必要はありません。

ディスクイメージが複数ある場合、リカバリで再設定する環境を選択できます。ディスクイメージの容量はだいたい6〜7GB程度なので、ディスクイメージを複数保存してもDドライブがすぐにいっぱいになることはありません。

河田:

FMVにはアンチウイルスのソフトが入っているので、ウイルスとかスパイウェアは通常入り込めませんが、かいくぐって侵入するものがないとは言えません。ですから一番最初にとったものが一番クリーンで安心なわけです。

河田浩一の写真

Q.3 マイリカバリを利用するときに気をつけなければならないことはありますか。

平井:

マイリカバリはWindowsと設定、アプリケーションを保存するものなので、データは「かんたんバックアップ」で別途保存しておかなければなりません。こちらは定期的にバックアップするようおすすめしています。

Q.4 マイリカバリは「2005年秋冬モデル」から搭載されているというこですが、簡単な操作を実現するために、機種ごとに作っているとお聞きしています。こうなると市販ソフトにはできない技(ワザ)ですよね。

平井:

マイリカバリは、個々の機種のBIOSレベルまで手を入れて作っていますので、起動したときにBIOSのファンクションキーを押して、メディアを選ぶという面倒な作業は必要ありません。ハードからBIOS、アプリケーションまで自前でやっているからこそ、ここまで簡単にできるわけです。

Q.5 ところで「2006年春モデル」からマイリカバリが新しくなったそうですが。

丸山:

説明画面に漫画風イラストを入れて感覚的にわかりやすいものになりました。マイリカバリをはじめ、お客様にFMVをより安心により快適に使っていただく取り組みはこれからも続けていきます。

パソコンが再起動する画面。ウィンドウズが終了していますが、BIOSの画面にはなりません。初心者でも簡単にリカバリの操作ができます。

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