小林 |
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「『より軽く、より薄く』は、お客様にとって重要なファクターであり、ノートパソコン、特にモバイルパソコンを設計する我々にとっては、永遠の課題なんです。今までだって、重さも厚さもぎりぎりまでそぎ落としてきている。それをさらに追求するには、新しい発想で、設計や部品の見直しを一からやり直す必要がありました。今回の重さ約1.33kg(ドライブ取り外し時)、厚さ32.2mm(最薄部)は、前モデル比10〜15%減ですから、かなり気合いが入りましたね。」 |
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田中 |
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「軽量化や薄型化は、前モデルの持っていた機能を落とさず、全体の強度を維持しながら、限界まで余地のある部分を探し出して削っていく、という仕事なんです。スクリーンパネルの廃止で−70g、薄型DVDドライブの採用で−50g、というように大きな部品での削減はもとより、基板に実装する1千点以上の部品や配線の最適化、高密度化への取り組みなど、あらゆる工夫で余地のある部分を削っています。本当に、『塵も積もれば山となる』という感じですね。」
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小林 |
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「薄型化については、より薄型のDVDドライブの採用で、12.5mmから9.5mm、これで−3mm、という具合に。」 |
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田中 |
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「あと、パーツの配置の見直しが薄型化に大きく貢献しましたね。これまでは、メインの大きな基盤をDVDドライブの上に重ねていたんですが、今回はこの基盤を小さくして、DVDドライブの横に並べたんです。もちろん、基盤を小さくすれば乗らない部品が出てきますから、サブの基盤をたくさん作って、はみ出した部品を乗せる。それを各パーツの隙間に詰め込んでいったんです。『大福をつぶして、はみ出たあんこをよその場所に詰め込んだ』という感じですかね。」
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小林 |
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「もちろん、LOOX
Tシリーズには前モデルからあった『モバイル・マルチベイ』という構造を継承していますので、例えば出張で移動中の新幹線内でDVDを見たい場合は、DVDドライブを取り付けて楽しめますし、外出先ではメールチェックだけで十分の場合は、DVDドライブを取り外してさらに軽量化できます。とにかく長時間使いたいといった場合は、オプションのバッテリーユニットを取り付けることで最大約11.7時間(T70Hの場合)も稼働します。シチュエーションに応じて組み合わせを選ぶことで、LOOXをより楽しんでいただけるようになっています。」 |
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モバイル・マルチベイ構造 |
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