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<PC>
PCに関わるセキュリティ上の脅威には、大きく4つの類型があります。具体的には、(1)なりすましなどの不正アクセス、(2)情報漏えい、(3)盗難、(4)ウイルス感染によるシステム破壊。富士通の「FMV LIFEBOOK」シリーズは、90年代後半から、これらの脅威に対して全方位で対策をしてきました(図a)。

不正アクセス対策としては、非接触ICカード技術方式「FeliCa」のほか、接触型ICカード「スマートカード」や指紋センサー、セキュリティボタンによる本人認証があります。

情報漏えいに対しては、まず暗号鍵やパスワードの保存機能を持つセキュリティチップ。ICカードや指紋センサーなどと連携してセキュリティ環境を実現します(図b)。またPC廃棄の際などにハードディスクのデータが、外部に流出するのを防ぐツールを標準で添付しています。さらに盗聴への対策として通信データを暗号化するIPSecに対応しています。

2004年10月には、FeliCa対応リーダ/ライタを内蔵したノートPCを世界で初めて発表しました。不正アクセスと情報漏えいの両面でセキュリティがさらに高まりました。もちろん、機密情報をガードするセキュリティチップも搭載しています。また、盗難防止のケンジントンロックにも対応するなど、PCへの脅威に対して、全方位での対策が施されています。

ちなみに、ソニーの開発したFeliCaはJR東日本のSuica、JR西日本のICOCAに加えて、NTTドコモの携帯電話にも採用されており、非接触ICカード技術方式のデファクトスタンダードともいうべき存在。すでに国内で3600万枚、世界で累計6300万枚以上が出荷されています。(2004年10月末現在)

<入退室管理>
セキュリティを高めるためには、PCの管理とともにオフィス空間の安全性を高めるための配慮も欠かせません。そこで重要になるのが、外部からの不正侵入を防ぐ入退室管理。FeliCaによって、利便性が高く効果的な入退室管理を実現できます。

FeliCaを利用した入退室ソリューションは、専用ソフトウェアによりPC上で簡単に運用することができます。ドア単位や時間単位での入退室管理、火災報知器と連動した開閉も可能。また、入退室履歴を残すことで、万一の不祥事が発生した場合の解析にも役立ちます。

従来から接触型ICカードを使った入退室管理は行われてきましたが、その場合、ケースから取り出してスロットに差し込む必要があります。これに対して、非接触のFeliCa対応カードでは首にぶら下げたケースごとアンテナにかざすだけ。カードを一日中ケースに入れたまま仕事ができるので、室内にカードを置き忘れて入室できなくなるといった事態も起こりにくくなります。
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