INTERTOP WORLD

	「もしもし、お世話になりますJacoと申しますが」
	「あ、Jacoさんですか、Sです」
	「あのぉ、メール読んだんですが」
	「そう、そうなんだよぉー、異動になっちゃってねぇ」
	「え？、異動ですかぁ？リストラじゃなくて」
	「違いますってば...違うよなぁ、いやまさか..俺って」
	「もしもし？もしもーし？」
	「あ、すみません、ちょっと考え込んじゃって」

どうやらS氏のリストラ...じゃなくって、異動は本当の事のようである。
すわ、これは一大事である。
どういう経緯かは分からないが、S氏は社内の別部門へ異動する事になってしまったらしいのだ。 S氏はナーバスである。
実家からも「お前リストラされたんじゃないのか？」と言われたらしい。
本人の名誉のためにも付け加えておくが、リストラではなくこれはまっとうな異動である。
他の社員の方にも確認したので、これは間違いない。（って、私が調査する事ではないのだが）
しかし、S氏はもう5年近くの間、INTERTOP一筋に頑張ってきた方だ。
本人としてもちょっと驚いているようである。
思えばINTERTOPも、最初は「INTERTop」と、opが小文字であった。
これはINTERTOP WORLDのサポート情報を見ていただければ分かるのだが、本体のデザインも今とは違っていたのである。
そしてWindowsCE版の登場、CX310への進化と、「人に歴史あり」ならぬ「INTERTOPに歴史あり」といった感じであり、 S氏はその間�ずぅーっとINTERTOP WORLDを見てきたのである。
そのS氏が去っていってしまう。
これは飲まねばならぬ、というわけで私は急きょ東京へ飛ぶことになった。そして場所はなぜか、蒲田の居酒屋。
私達は過ぎ去りし日々を語りながら、しんみりと....はならなかったのだが、いろいろな事を語り合った。

	「Sさん、今度の行き先は社史編纂室とか？」
	「違います」
	「じゃぁ、個性派揃いのOL達とネコがいる庶務系の部署とか...」
	「違いますって、それテレビの見すぎです！」

などなど。私のような人間にとっては、「何か大きな力で自分の仕事が急に変わる」と言う状態は想像しにくい。
S氏も戸惑っているようである。
しかしそこは前向きなSさんのこと。
新しい部署でも、きっと上手くやって行かれるに違いない。
最後は、「まぁ、担当が変わっても宜しくお願いしますよ」
「こちらこそ、今後とも宜しくお願いします」といって、笑顔でお別れしたのである。
淋しいことは淋しいのだが、これで全く縁が切れるわけではないだろう。
S氏には今後もINTERTOP WORLDの裏番..じゃなくてご意見番として、暗躍して欲しいものである。
今回はやや私的な内容になってしまいましたが、読者の皆様ご容赦下さい。
さらばSさん、本当に長い間お疲れ様でした。

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