私の孫は遠く離れた京都に住んでいる。年に一度会えれば良い方で、何かと気がかりなことが多い。そこで息子たちと話し合い、孫たちと写真付きメールを始めることにした。私たちからも顔写真をこまめに送る。電話の声と送られてくる孫の写真で、あたかもいつもそばにいるような気持ちになり、楽しみがまた一つ増えた。

そして、季節の香りも見ることができるのもやはり写真。4月、京都の八坂さんのしだれ桜が満開、7月ともなれば祇園祭が手に取るように伝わってくる。私たちの住む北国からは7月に富良野を彩るラベンダー畑、冬には雪祭などの写真を送る。家族のきずながこの携帯電話でしっかりと結ばれていることに日々感謝している。

この写真付きメールは、携帯電話がもたらしてくれた私達夫婦の生きがいでもある。

植田 尚宏さん 60代

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