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Windows(R) 2000 からルータ経由で接続する場合の超過課金問題について


ISDN接続などを使用しているWAN環境において、Windows(R) 2000 を導入した場合、意図せずに超過課金が発生することがあります。超過課金とは、予期せぬパケットが発生することなどにより、予想以上に回線使用料が請求される事態を指します。

以下の内容をご一読いただき、設定の確認およびご対処をお願いいたします。

なお、ISDN接続環境でWindows(R) 2000 を導入された場合は、ルータ側の回線ログ等を定期的にご監視いただき、超過課金が発生していないかどうかの確認をお願いいたします。

現象

Windows(R) 2000 を起動するたびに、意図せずDNSパケットが発生することがあります。
これにより、ISDN接続などを利用しているWAN環境においては、超過課金が発生する場合があります。

発生条件

以下の条件をすべて満たした場合、超過課金が発生する場合があります。
  • Windows(R) 2000 を導入している
  • ルータ経由でISDN接続している
  • 同一セグメント内にDNSサーバが存在しない
原因

Windows(R) 2000 では、名前解決処理としてDNSが標準で使用されます。
このため、設定によってはパソコンの電源投入時に、毎回、 DNSサーバへの参照/登録が行われ、課金が発生し、予測し得ない超過課金が発生する場合があります。

回避方法

パソコンの電源投入時にDNSパケットを発生させない方法または超過課金を防止する方法を、ネットワークの参加方法に分けて、説明します。
なお、現時点では、以下の設定を行った場合でも、DNSサーバを利用する運用において問題は発見されておりません。

  1. Windows(R) 2000 を「ワークグループ」に参加させる場合
    TCP/IP詳細設定」ダイアログボックスのDNSダブにおいて、「この接続のアドレスをDNSに登録する」チェックボックスを外すことで、電源投入時にDNSパケットを発生させないことが可能です。

    この設定は、ActiveDirectory環境において、クライアントを動的にDNSサーバへ登録するために必要なものであり、「ワークグループ」に参加させる場合は、不要です。(通常、手動で登録するため)

    また、超過課金については、ローカルセグメントにDNSサーバを設置することでも、防止可能です。

  2. Windows(R) 2000 を「Windows NTドメイン」に参加させる場合
    以下の設定を同時に行うことで、電源投入時にDNSパケットを発生させないことが可能です。

    また、超過課金については、ローカルセグメントにDNSサーバを設置することでも、防止可能です。

  3. Windows(R) 2000 を「ActiveDirectory」に参加させる場合
    この場合は、パソコンの電源投入時にDNSパケットを発生させる必要があります。
    したがって、ローカルセグメントにDNSサーバを設置することで、超過課金を防止するようご検討ください。(推奨パターン)

超課金防止推奨パターン

「TCP/IP詳細設定」ダイアログボックスの設定


  1. [スタート]メニューの「設定」で[ネットワークとダイアルアップ接続]を選択します。
  2. 「ローカルエリア接続」を選択し、[プロパティ]をクリックします。
  3. 「コンポーネントの選択」で、「インターネットプロトコル(TCP/IP)」を選択し、[プロパティ]をクリックします。
  4. [TCP/IP詳細設定]ダイアログボックスが表示されます。
図1


「DNSサフィックスとNetBIOSコンピュータ名」ダイアログボックスの設定


  1. デスクトップ上の「マイコンピュータ」を右クリックし、[プロパティ]を選択します。
  2. 「システムのプロパティ」ダイアログボックスで、[ネットワークID]タブを選択し、[プロパティ]をクリックします。
  3. 「識別の変更」ダイアログボックスで、[詳細]をクリックします。
  4. 「DNSサフィックスとNetBIOSコンピュータ名]ダイアログボックスが表示されます。
図2