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FMV開発者ストーリー
富士通がおすすめするMicrosoft® Windows® XP
vol.4 画質(ディスプレイ)
vol.1 コンセプト 「離れて使ってこそ楽しめるパソコン」を作りたかった
vol.2 デザイン 「お客様の生活空間」を想定すると、あるべき形が見えてきた
vol.3 使いやすさ 「ビデオも写真も音楽もリモコンひとつで」手軽に楽しんでほしい
vol.4 画質(ディスプレイ) 「映像の切れと美しさ、そして目への優しさ」にこだわった
vol.5 音質(スピーカー) 「そのままの音」が持つ迫力を、楽しんでほしい
Tシリーズ イメージ写真
「映像の切れと美しさ、そして目への優しさ」にこだわった
「22型ワイド液晶」という大画面で、しかも「高画質」で楽しめること。これは、Tシリーズの大きな課題のひとつでした。今回は、「画質」を追及した廣末氏と佐々木氏にお話を聞きました。
FMV DESKPOWER(デスクパワー)Tシリーズ 開発者、佐々木則行郎氏の写真
パーソナルビジネス本部パーソナルシステム事業部第四技術部 佐々木 則行
FMV DESKPOWER(デスクパワー)Tシリーズ 開発者、廣末庸治氏の写真
パーソナルビジネス本部パーソナルシステム事業部第四技術部プロジェクト課長 廣末 庸治
映像の美しさに対するこだわりは?
廣末 「Tシリーズは『テレビとして楽しめるパソコン』というコンセプトですから、映像関連の開発を担当する私たちにとっては、思い入れの強い製品なんです。中でも一番こだわったのは、やっぱりテレビとしての映像のキレの良さですね。技術的に言えば、残像の除去ということになります。たとえば通常の液晶テレビでは、サッカーや野球のような動きの速いシーンで、ボールの動きが筋状の残像になって、気持ちの悪い感じがする、といったことがあります。これが液晶の最大の弱点です。Tシリーズは、最新の液晶テレビに負けないことが最大の目標でしたから、先端の残像改善技術を複数駆使することで、キレの良いスパッとした映像を実現しました。」

「詳しくお話しすると、まずは応答速度の短縮。映像は、連続的な静止画(コマ)から成り立っていますが、この1コマ1コマを描き替える速度に対して液晶の応答速度が遅いと、直前のコマの画像が、残像として次のコマに残ってしまいます。これを防ぐには、液晶の応答速度が映像1コマの時間内であることが必要であり、テレビ信号の場合はそれが『16.7ms以内』となるんですが、Tシリーズではこの数値を満たすために、アクティブ高速応答という技術を採用しました。この効果で、物理的な残像をかなり低減できています。」(※1msは1000分の1秒)
佐々木 「しかし、それ以外の要因として、人間の目の錯覚が作り出す残像というのがあるんです。つまり、1つ前のコマの映像が、目の中に残ってしまうんですね。Tシリーズではその錯覚を解消するために、次のコマの映像を完全に描画し終わるまで、液晶のバックライトを消しておくことにより、前のコマの残像を見せないようにする、という方式を取っています。これにより、ブラウン管に近い映像を実現することに成功しました。この技術を製品化したのは、実はこのTシリーズが業界初なんですよ。」
  錯覚解消説明図
  「これらの残像処理にさらに加えて、色のにじみを取り除く処理、動きを滑らかに見せる処理なども行なっています。また、テレビは家族一緒でご覧になることも多いですよね。それを考慮して、Tシリーズは液晶の視野角を従来よりも広げてあります。ですから視線の高さが違う家族が横に並んで見ても、皆さんで美しい映像を楽しんでいただけるんです。」
廣末 「これらの技術以外にも、テレビを高画質で見せるための様々な工夫をしています。画面の美しさ・見やすさというのはとてもアナログな世界でして、スペックに現れる数値だけでなく、映像の細かなチューニング(調整)による影響が非常に大きい。最終的には人の目、主観で判断するものですからね。最終的な画質の調整には、技術的な面だけでなく、経験や『絵心』みたいなものが重要です。うちの開発チームは家庭用テレビの開発経験者などもいて、この辺には非常にうるさいんですよ。だから開発の最後には、雪山の風景やアイドルのDVDなどを使い、皆で何時間も画面とにらめっこをして、満足のいく映像に仕上がったかどうか入念にチェックしました。今考えてみると、いい歳をした連中が実験室に並んで、深夜まで真剣にアイドルの映像を見ていたりして、傍から見ると少しアヤシイ光景だったかもしれませんね。」
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テレビとしても、パソコンとしても、きれいに見せるための工夫は?
大画面22型ワイド液晶新シリーズ Tシリーズ
デザインを進める上で、何を議論し、何にこだわりましたか?
佐々木 「テレビとしての高画質を考える一方で、パソコンとして使うときの画質についても考慮しました。テレビとして使うときは、数メートル離れて見ますが、パソコンとして使うときは、ある程度近づきますよね。画面とお客様の距離が変わるのに、画面が同じ明るさのままでは、見にくいのではないかと。」

「そこでTシリーズでは、使い方に応じて画面の輝度を変えるという方法を採用しました。テレビとして見るときは、画面の輝度を自動的に上げ、
離れても映像がはっきり、美しく見えるようにする。

画質説明写真
そしてパソコンとして使うときは、画面の輝度を自動的に下げて、近くで見ても眩しすぎないようにしています。もちろん、ウィンドウごとの自動制御もできます。きれいで、しかも目に優しい、ということですね。この発想は、パソコンを作っている当社だからこそ生み出せたもの、だと思っています。」
廣末 「エンジニアというのは、趣味と仕事の境目がないくらいのところで仕事をするのが、一番パワーが出る、などとよく言われますが、今回はまさにそれでした。」
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