▽ | 第25回目 私はCX310であるの巻 |
私はINTERTOP CX310である。 名前はまだない。 私の主人はいつもいつも「忙しい」を連発しながら、あちこちへと飛び回っている。 「忙しい」という仕事の中には、私を使ってみた感想をレポートにする、という仕事も含まれているようである。 なんでも「風雲!!CX日記」というタイトルであるらしい。 私も読んでみたことがあるのだが、主人とわたしの1年以上にわたる付き合いが書かれている。 主人は「一応」私の存在に満足して、いろいろと仕事に役立てているようである。 その恩返しとして、今回の日記は私が書いてみようと思うのだ。 題して、「CX日記担当Jaco氏のある1日」 さて、彼はどんな1日を送っているのであろうか? 7:00 主人の朝はとても遅い。 毎日帰りが遅いせいもあるのだが、慢性的に早起きできない体質になっているようだ。 しかし今日はクライアントとの打ち合わせで東京に向かうため(私と主人は札幌住まいである)早起きしなければならない。 主人の仕事はWebデザイナーというものらしいのだが、その実態は定かではない。 自動車通勤のため、仕事帰りにお酒を飲むことはないのだが、その分家に帰ってきてから痛飲することが多い。 この日も家庭内二日酔い状態で、顔をぱんぱんに腫らして居間に現れた。 食事をとりながらメールを確認するというのが、モバイル端末の朝の定番であるが、主人に限ってはそれはあまりない。 時間がないので朝は食事を取らないため、トーストを片手にメールを読むなどという「優雅な」ことはできないのである。 そして主人が毎朝行う儀式の1つに「あれがない」という儀式がある。 財布がない、名刺入れがない、鍵がない、携帯電話(×2)がない、書類がない.... 家に帰ってきてから一箇所にまとめておけば良いと思うのだが、なかなかそれができないのである。 そして毎朝「ないない」と言いながら、あちこちに散らばっている財布やら携帯電話やらを探すのだ。 今朝もそうである...あ、やっと見つかったようだ。 主人は私をカバンの中に入れると、慌しく出張の準備を整え、空港に向かう長距離バスのバスターミナルに向かった。 8:00 バスに乗り込んだらやっと私の出番である。 空港までの長距離バスはだいたい30〜40分程度。 高速に入ると電波の着信が悪くなるため、主人はまずメールの受信だけを始めた。 使っているのはモバイルバインダー。 私の機能の中でも、主人が特に気に入っているアプリケーションである。 いろいろなメールが主人のもとへと届くので、ここは私も早く全部取り終えるように努力するのだ。 今朝のメールは全部で15通。 「うぅーん、速い速い」と、主人も満足しているようだ。 何通かは夜中の12過ぎに届いていたお仕事メールである。 いつも思うのは、Webデザイナーという仕事は「時間軸がずれているのでは?」ということだ。 主人も遅いが、一緒にお仕事をしている人達も例外なく夜型である。 主人は返信すべきメールに返事を書きながら、缶コーヒーを飲んでいる。 これが今日の朝食らしい....おいたわしや。 長距離バスでの移動時間を使って、主人は送るべきメールも書き終えたようである。 バスもちょうど良く空港に到着。 搭乗手続き窓口までは数分間ほど歩く必要があるので、主人は歩きながらメールの送信を始めた。 なかなか忙しい人である。 メールに添付するデータは特にないため、メールの送信自体はあっという間に終わってしまった。 9:30 搭乗手続きを終えた主人は、本日の予定の確認を始めた。 私が主人のもとへ届くまでは、主人はスケジュール管理が非常にずさんだったらしい。 ずさんというよりは、「スケジュール管理は行わない」といったスタイルであったらしい。 しかしモバイルスイートの予定管理の機能はお気に入りのようだ。 卓上カレンダーのように、1ヶ月がまるまる見える状態で使用している。 会社にいる時は、この予定表画面が表示されている場合が多い。 何かの打ち合わせのスケジュールなんかが決まると、すかさず入力するのだ。 「慣れてみるとこれはとても楽、なんで今までスケジュール管理をしなかったのか」 と主人は言っていた。 普通するってば.... スケジュール管理はINTERTOP CX310でなくともできるので、これは単に主人がいーかげんな性格である、ということであろう。 10:30 飛行機に乗り込んだ主人は、さっそく仕事に取りかかり始めた。 Microsoft(R)Pocket Wordを使って本日の....え?今日使う資料を今作っているの? どうやら主人は移動の時間を使って、これからの打ち合わせで使用する資料を作っているようである。 私を信頼して、飛行機の中も仕事ができる時間とカウントしてくれているのはうれしいが、打ち合わせ資料は昨日までに作っておくべきでは? 少しだけそうも思ったりするのである。 主人は仕事場にいるとしょっちゅう電話がかかってくるので、こういった電話が来ない空間はとても貴重らしい。 確かに資料作成も、思っていたよりはさくさくと進んでいるようである。 「当機はまもなく着陸態勢に入ります。これより先電波を発する機器のご使用はご遠慮下さい」 というアナウンスが入った。 ここで私は1度電源を切られなければならない。 主人はスイッチ1つで電源OFFができる私の性能を、いたく評価しているようだ。 電源を切ると主人はさっさと目をつぶって居眠りを始めた。 それにしても寝付くのがやたらと速いのは何故だ。 あっという間に、もう高いびきになっている。 ではここで私も小休止するとしよう。 |
△ | 「風雲CX日記」の目次へ戻る |