IC03
キーボードを科学する。(5/6)


打鍵数と入力速度の関係

キーボード配列が打鍵数や入力速度にどれだけ影響するかは、次の実験結果(打鍵数とその内訳)を見ていただければ一目瞭然だ。このデータは、(社)日本能率協会が4つの入力方式について行った「打鍵数」と「入力速度」の比較である。

●入力方式別所要時間
GRAPH まず打鍵数に関して特徴的なのは、ローマ字入力を除いて、どのかな入力方式も文字キーの打鍵数は同じである。にもかかわらず、打鍵数合計に大きな差が出るのは、親指シフト以外は濁音キーやシフトキー、かな記号キーなど余計なキーを打たなければならないからだ。
打鍵数を文字数で割ると、親指シフトが1文字入力するのに平均1.03打鍵なのに比べて、JISは1.56、新JISは1.69、ローマ字入力は2.29打鍵となっている。この打鍵数が入力スピードに跳ね返ってくるのは、当然と言えば当然の結果である。

*実験内容:朝日新聞の「天声人語」(約700文字前後) を、キーボード経験3カ月以内の10〜50代の男女18人で調査。

●打鍵数とその内訳(変換・無変換キーを除く)
入力方式親指シフトJIS新JISローマ字入力
打鍵数合計1,0011,2111,3091,773
文字キー994994994 1,713
濁音キー01001000
シフトキー00203-
かな記号キー0100055
その他キー717125
打鍵数/漢字かなまじり文字数1.031.561.692.29



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