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1 設定コマンド

ATコマンドを使って本モデムの動作モードを選択します。

□ ATA

自動着信モードになります。SOレジスタの値(何回のベル鳴動で応答するか)に関係なく、呼出しに直ちに応答します。応答後、S7レジスタで指定されている時間内に、相手モデムのキャリアが検出されなかった場合は、NO CARRIERをパソコン本体に返して回線を切断し、コマンドモードに戻ります。

重要

□ ATDx

電話番号をダイヤルする場合に使用します。パルスダイヤルかトーンダイヤルかを指定してダイヤルすることができます。

〔パラメータ 説明〕

T

トーンダイヤルでダイヤルします。
P

パルスダイヤルでダイヤルします。
W

後ろに続く文字をダイヤルする前に、発信音を確認します。
@

発信音を出さない交換機などをアクセスする場合に使用します。S7レジスタで指定された時間内に5秒間の無音を検出すると、後ろに続く番号をダイヤルします。この間に発信音があった場合には、NO ANSWER がパソコン本体に返されます。
,

後ろに続く文字をダイヤルする前にS8レジスタ時間停止します。
!

0.5秒間一時的にオンフックしてから、後ろに続く番号をダイヤルします。
;

ダイヤル後に、続けて別のコマンドを発行したい場合に使用します。
;の後は、画像 で終了します。コマンド状態に戻ってから発行されるコマンドも、画像 で終了しなければなりません。
S=r

&Rz=nコマンドによって登録された電話番号をダイヤルするのに使用します。

〔例〕

ATDP 0, (03) 123 - 2400
【空白、(、 )、-は、読みやすくするために入れてもかまいません】

〔関連〕

P、T

□ ATEn

パソコン本体から送られたコマンドに対して、エコーを返すかどうかを選択します。

〔パラメータ 説明〕

E0:コマンドエコー禁止
E1:コマンドエコー有効

〔出荷時の値〕

E1

□ ATHn

モデムがコマンド状態にあるときに、回線を切断するのに使用します。

オンライン状態からエスケープシーケンス+++を実行してコマンド状態にした後、または、&D1の設定モードでER信号をオンからオフにしてモデムをコマンド状態にした後(回線は切断されない)に、オンフックする(回線を切る)のに使用します。

〔パラメータ 説明〕

H0:モデムの回線をオンフックにします。(回線を切る)
H1:モデムの回線をオフフックにします。

□ ATIn

ROMの情報を表示します。

〔パラメータ 説明〕

I0:ドライババージョンを表示します。
I3:ドライババージョンを表示します。

□ ATLn

スピーカの音声を切り替えるときに使用します。

〔パラメータ 説明〕

L0:スピーカの音量を小にします。
L1:スピーカの音量を小にします。
L2:スピーカの音量を中にします。
L3:スピーカの音量を大にします。

〔出荷時の値〕

L2

□ ATMn

スピーカのオンオフを切り替えるのに使用します。

〔パラメータ 説明〕

M0

スピーカを常時オフにします。
M1

ダイヤル呼出しのときにスピーカをオンに切り替え、相手モデムからのキャリア受信で、オフにします。
M2

スピーカを常時オンにします。
M3

ダイヤル番号送出後にスピーカをオンに切り替え、キャリア受信でオフにします。

〔出荷時の値〕

M1

□ ATOn

オンライン状態からエスケープシーケンスまたはER信号により(&D1モードで)コマンド状態に入った場合に、再びオンライン状態に戻すのに使います。

〔パラメータ 説明〕

00:モデムをオンラインモードに戻します。

□ ATP

パルスダイヤルに設定します。

以後のダイヤルコマンドで、パラメータPを省略できます。

〔関連〕

D、T

□ ATSr=n

指定したSレジスタに値を書き込みます。

〔パラメータ 説明〕

r:Sレジスタの番号(0〜91)
n:Sレジスタに書き込みたい値

〔例〕

ATS0=2S6=5画像
モデムはS0レジスタに2を、S6レジスタに5を書き込みます。

□ ATSr?

Sレジスタの内容を読み取るのに使用します。指定されたSレジスタの内容がパソコン本体に送られます。

〔パラメータ 説明〕

r:Sレジスタの番号(0〜91)

□ ATT

トーンダイヤルに設定します。

以後のダイヤルコマンドで、パラメータTが省略できます。

〔関連〕

D、P

□ ATVn

端末装置に返すメッセージ(応答コード)を、短いメッセージにするか、長いメッセージにするかを選択します。

〔パラメータ 説明〕

V0:短いメッセージ
V1:長いメッセージ
V0:短いメッセージ
V1:長いメッセージ
0
OK
87
CONNECT 115200 EC
1
CONNECT
89
BLACKLISTED
2
RING
70
CONNECT 32000 EC
3
NO CARRIER
72
CONNECT 36000 EC
4
ERROR
74
CONNECT 40000 EC
6
NO DIALTONE
76
CONNECT 44000 EC
7
BUSY
78
CONNECT 48000 EC
8
NO ANSWER
80
CONNECT 52000 EC
10
CONNECT 2400 EC
82
CONNECT 56000 EC
11
CONNECT 4800 EC
100
CONNECT 28000 EC
12
CONNECT 9600 EC
101
CONNECT 29333 EC
13
CONNECT 14400 EC
102
CONNECT 30666 EC
14
CONNECT 19200 EC
103
CONNECT 33333 EC
24
CONNECT 7200 EC
104
CONNECT 34666 EC
25
CONNECT 12000 EC
105
CONNECT 37333 EC
86
CONNECT 16800 EC
106
CONNECT 38666 EC
40
CONNECT 300 EC
107
CONNECT 41333 EC
55
CONNECT 21600 EC
108
CONNECT 42666 EC
56
CONNECT 24000 EC
109
CONNECT 45333 EC
57
CONNECT 26400 EC
110
CONNECT 46666 EC
58
CONNECT 28800 EC
111
CONNECT 49333 EC
59
CONNECT 31200 EC
112
CONNECT 50666 EC
60
CONNECT 33600 EC
113
CONNECT 53333 EC
28
CONNECT 38400 EC
114
CONNECT 54666 EC
18
CONNECT 57600 EC
 
 

※:

ECは拡張リザルトコードがイネーブルのとき表示されます。
ECはエラー訂正の種類によって以下のシンボル表示になります。

シンボル
内容
V42bis
V.42エラー訂正とV.42bisデータ圧縮
V42
V.42エラー訂正のみ
MNP5
MNP class4エラー訂正とMNP class5データ圧縮
MNP4
MNP class4エラー訂正のみ
NoEC
エラー訂正無し

〔出荷時の値〕

V1

〔関連〕

¥V

□ ATXn

発信音(ダイヤルトーン)を確認してからダイヤルするかどうか、およびダイヤル後話中音を確認するかどうか、リングバック(ベルの鳴動音)を確認するかどうかを指定します。

〔パラメータ 説明〕

コマンド
ダイヤリング
NO DIALTONE
BUSYコード
結果コード
X0
S6レジスタ設定時間後
返さない
返さない
CONNECT
X1
S6レジスタ設定時間後
返さない
返さない
CONNECT XXXXXXX
(XXXXXXXには通信速度が入る)
X2
発信音を待ってから
返す
返さない
X3
S6レジスタ設定時間後
返さない
返す
X4
発信音を待ってから
返す
返す

BUSYコード:話中音が検出されたときに返す

〔出荷時の値〕

X4

□ ATZn

設定レジスタに不揮発性メモリの内容を読み込みます。

〔パラメータ 説明〕

Z0:Profile 0の内容を読み込みます。
Z1:Profile 1の内容を読み込みます。
重要

〔関連〕

&F、&W

□ A/

直前のコマンド行を再度実行します。

重要

□ AT&Cn

パソコン本体へのCD信号の送出条件を選択します。

〔パラメータ 説明〕

&C0:相手モデムからのキャリアに関係なく、CD信号を常にオンにします。
&C1:相手モデムからのキャリアが検出されている間、CD信号をオンにします。

〔出荷時の値〕

&C1

□ AT&Dn

パソコン本体からのER信号を無視するかどうかを選択します。

〔パラメータ 説明〕

&D0

ER信号を無視します。
&D1

ER信号がオンからオフに変わると、モデムはオンライン状態からコマンド状態になります。
&D2

ER信号がオンからオフに変わると、回線を切断します。このとき自動着信も禁止されます。自動着信は、ER信号を再びオンにすると可能になります。
&D3

ER信号がオンからオフに変わると、モデムが電源投入時と同じ初期状態になります。

〔出荷時の値〕

&D2

□ AT&F

設定レジスタにROMの内容を読み込みます。これにより、モデムは工場出荷時の設定状態になります。

〔パラメータ 説明〕

&F:工場出荷時の状態になります。

〔関連〕

Zn、&W

□ AT&Kn

パソコン本体とモデムとのデータ転送のフロー制御を設定します。フロー制御を行うモードを選択すると、モデムのバッファがいっぱいになったときにパソコン本体からのデータ転送を一時停止し、バッファが空くと再開することができるため、回線側と転送速度が異なっていてもデータが失われることなく送受信が可能になります。

〔パラメータ 説明〕

&K0

フロー制御を行いません。
&K3

RS/CS信号による双方向のフロー制御ができます。
モデムは、RS信号がオフになると、パソコン本体へのデータの送出を止めます。また、バッファがいっぱいになると、CS信号をオフにしてパソコン本体にデータの送信を止めるよう要求します。
&K4

XON/XOFF文字による双方向のフロー制御ができます。
モデムは、バッファがいっぱいになるとXOFF文字を生成してパソコン本体に送ります。パソコン本体も、モデムにXOFF文字を送って、モデムからのデータを止めることができます。

〔出荷時の値〕

&K3

□ AT&Pn

パルスダイヤルの速度を選択します。

〔パラメータ 説明〕

&P1:パルスダイヤルの速度を10ppsにします。
&P2:パルスダイヤルの速度を20ppsにします。

〔出荷時の値〕

&P1

□ AT&Sn

パソコン本体へ送るDR(データセットレディ)信号の動作を選択します。

〔パラメータ 説明〕

&S0

DR信号は常にオンとなります。
&S1

DR信号は、アンサートーンが検出されたあとONになり、キャリアがなくなったあとOFFになります。

〔出荷時の値〕

&S0

□ AT&V

現在設定されているコマンドの設定値およびSレジスタの値を表示します。

□ AT&Wn

設定レジスタの内容を不揮発性メモリに書き込みます。この値は、電源を切ったり、バッテリが切れても保持されます。

〔パラメータ 説明〕

&W0:現在のモデムの動作状態をProfile 0に書き込みます。
&W1:現在のモデムの動作状態をProfile 1に書き込みます。

〔関連〕

Z、&F

□ AT&Zr=n

&Zr(r=0〜3)の後ろに続く電話番号を不揮発メモリに記憶します(ATDSrコマンドはこの電話番号を読みだしてダイヤルします)。

電話番号の文字列は、ATDコマンドの記述のしかたと同じです。パラメータと電話番号を合わせてnは34文字まで記憶できます。

重要

□ AT-V90=n

V.90モードの設定を行います。

〔パラメータ 説明〕

-V90=0:V.90モード無効になります。
-V90=1:V.90を自動速度設定モードで有効にします。

〔出荷時の値〕

-V90=1

□ +++

コマンドモードに移行します。

コマンドのキャラクタ(+)は、S2レジスタにより指定されます(AT、復改キャラクタ入力不要)。


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