複数のスケジュール帳を使いプロジェクトごとにスケジュールを管理

「常に10前後のプロジェクトが同時に進行しているので、それぞれの案件を管理する方法を模索していました」。そう語るのは、「空間体験・商品企画・ウェブ・PR・こども・グラフィック」の6つの領域で企画制作を担うコンテンツスタジオ「Blue Puddle Inc.」の代表、佐藤ねじさん。各客室に遊び心あるコンセプトを設けた「不思議な宿」や、自身の息子が900円を借金しコーヒー屋を家庭内で起業する「小1起業家」など、オリジナリティあふれるユニークな企画を生み出してきた。

「『クアデルノ』はひとつのデバイスの中に何冊ものスケジュール帳を保存できるので、プロジェクトごとにスケジュール帳を作って入れています。ほかのプロジェクトで稼働する日に斜線を引き、そのプロジェクトに使える日がどのくらいあるのかを視覚的に把握するんです。別プロジェクトの稼働日を把握することで、プロジェクトメンバーの動きが見えやすくなり、メンバーの予定管理もしやすくなりました。スケジュール帳がひとつだと、プロジェクトの稼働日以外にも別の予定が入っているので、斜線が引けません。スケジュール帳を何冊も買えばいいのかもしれないですが、それだと持ち歩きに不便ですし……」

活用法01

マンスリーを複数入れてプロジェクトの稼働日を俯瞰で捉える

↑「クアデルノ」の公式HPの「フリーコンテンツ」から「スケジュール」のPDFをダウンロードし、プロジェクトの数だけ複製し取り込む。ほかのプロジェクトに取り掛かる日には斜線を引き、そのプロジェクトに使える時間を見える化する

↑ウィークリーページはタスク管理に活用。左のスケジュール欄で1日の行動を可視化し、右の「ToDoList」にはその日に行うべきタスクを記入。限られた時間内で作業を進めるとき、タスクを細分化してどんな作業をすべきかを書き出している。

思い付いたときにすぐ書き込めるからタブレットとの併用に最適

「超ノート術 成果を10倍にするメモの書き方」(日経BP社)の著者としても知られる佐藤さん。著書には、佐藤さんが培ってきた発想法やメモをクリエイティブに昇華する方法が記されていて、そこではアナログノートが使われている。

「いまでこそアナログノートよりタブレットのほうが使用頻度が高いですが、タブレットを購入する前はアナログノートをめちゃくちゃ活用していました。いまでも家には何十冊ものノートが保管されています」

そして現在は、タブレットや「クアデルノ」などのデジタルノートを活用しているという。

「PCって基本的には上から下に情報が表示されていきますよね。それに対し“ノート”は、情報を縦横無尽に書き足していけます。マインドマップを思い浮かべていただくとわかりやすいでしょう。それにより、PCとはまた別の脳の使い方や考え方ができるんです」

たしかに「クアデルノ」とタブレットは縦横無尽に書き込める“手書きツール”である点が共通する。それでは両者をどのように使い分けているのだろうか。

「僕は情報をまとめるとき一軍と二軍に分けて考えていて、タブレットには長期的に保存する情報、『クアデルノ』には一時的にストックしておきたい情報を書くようにしています。思いついたときにパッと書き込めるタブレットの簡易版のような感覚。軽いのでタブレットより持ち運びしやすいし、紙に近い感覚で扱えるのがいいですね。」

活用法02

自らのモチベーションを上げるためのひと工夫

↑愛用していたアナログノートの表紙をスキャンし、PDF化したデータをクアデルノに取り込む。「見開きページ設定」から「表紙あり」を選択し、取り込んだデータを表紙に設定。作業に取り掛かる際のモチベーションを上げるために、視覚的な工夫を施すのが大切とのこと

↑佐藤さんは、アイデアを練るときにマインドマップを活用することが多いという。ちなみに、タブレットの横に「クアデルノ」を置き2スクリーン体制で使うのが定番だそう。他デバイスよりもバッテリー持ちが良いため、「クアデルノ」の画面を表示したままタブレットでの作業に没頭してもバッテリー残量を気にする必要がない

使用するツールを変えることで集中力を持続させる

長時間ひとつの作業を続けていると、どうしても退屈を感じてしまう。そんなシーンではこんな対策をとっているようだ。

「僕の場合、ずっと同じツールで作業し続けていると、その作業自体に飽きてしまうんです。だからPCで数時間作業をしたら、A4の紙とサインペンに持ち変えてみるなんてことを意識的にしてきました。いまは『クアデルノ』も切り替えツールのひとつになっています」

さらに佐藤さんは、「クアデルノ」がほかのツールと違う点のひとつに書き心地を挙げた。

「ほかにはない面白い書き心地ですよね。タブレットとは異なる紙に近い独特の書き心地。だから作業中の心境にも変化が生まれます。作業環境を変えるように使うツールを変えると、同じ作業でも新鮮な気持ちで向き合うことができると思うんです」