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  1.  
開発者ストーリー
こだわりのサポートをご紹介
vol.1 マイリカバリでワンランク上の安心感をご提供 vol.2 わかりやすい電子マニュアルを作る
中村和彦(左) 内田奈津枝(中央) 小井土礼子(右)の写真
vol.2 わかりやすい電子マニュアルを作る
パーソナルビジネス本部 ユビキタスクライアント事業部 中村和彦(左) 内田奈津枝(中央) 小井土礼子(右)
目次と検索、機種別が使いやすさのポイント
Q.1 「日本マニュアルコンテスト2005」部門優秀賞を受賞されたそうですね。受賞された「画面で見るマニュアル」はトップページが整理されていてわかりやすく、パソコン入門、用語集などが独立していて便利なところが評価されたとうかがいました。

中村:

はい。「画面で見るマニュアル」は、取扱説明書を電子化したもので「富士通サービスアシスタント」の中にあります。さらに「パソコン入門」や「用語集」が独立してあり、今回の受賞はそれらの便利さがトータルとして評価されたのだと思います。

賞状の写真

2006年春モデルからはカテゴリごとにミドリ、オレンジ、黄緑に色分けされていてさらに見やすくなりました。

Q.2 マニュアルというと取っ付きにくいイメージを持ってしまいがちですが、受賞された「画面で見るマニュアル」の特長はどんなところですか。

中村:

いろいろありますが、ひとつは整理された目次と強力な検索機能です。目次はカテゴリごとに分かれていて、どれくらいの分量があるか、今どこのカテゴリを見ているのかが一目で分かります。

内田:

検索は、「プリンタ」などの言葉でも探せますし、「年賀状を作りたい」という文章で探すこともできます。
また、階層構造での情報整理を徹底することで、コンテンツ間のリンクを少なくしたこともわかりやすくなったポイントです。情報の見つけやすさとリンクの連続が引き起こす、自分の現在位置が分からなくなってしまう「迷子」を防止しています。

小井土:

索引は冊子マニュアルのイメージでつくったのですが、使ってみると結構便利です。索引には語句が50音順に並んでいるので、調べたい言葉だけではなく、周辺の語句に関しても調べることができます。


 

タブを切り替えることで「目次、検索、索引」好きな方法で情報を検索できます。目次では本が開いて情報が見えるようになっており、検索、索引ではファイルの種類が色分けされているので、分かりやすくなっています。

Q.3 さまざまな方法で探せるのはありがたいですね。この電子マニュアルを開発する上で、もっとも苦心された部分はどこですか。

中村:

お客様がお使いのパソコンに合わせた情報だけを表示させるようにしている点です。例えば、ワイヤレスLANに関する記載は、ワイヤレスLANを搭載しているパソコンをお使いの場合にだけ、目次に出てくるようにするとか。
「画面で見るマニュアル」では、マニュアルを単に電子化しただけでなく、電子マニュアルの特長を活かして、お客様にとって読みやすく、わかりやすいものにしたいと考えています。機種別に見せる仕組みを実現させるために、専用のデータベースシステムを開発しました。現在の目次のような形にしたのは2004年冬モデルからで、目次構成も、イラストなども機種によって変えています。

中村和彦の写真
知りたいことが載っているマニュアル
Q.1 この「画面で見るマニュアル」はどう使ったら便利なのでしょうか。

内田:

まったく初めての人には「パソコン入門」などの動画から見ていただけたらと思います。それを読んでマスターされたら、次に「画面で見るマニュアル」をお使いいただくのがよいと思います。

中村:

使い慣れると便利なのが「検索」です。
「画面で見るマニュアル」には、紙で添付している冊子マニュアルの情報も、PDFファイルとして入れてありますので、「検索」を使えば、「どのマニュアルに書いてあるのかな?」ということを気にすることなく、すべての中から知りたい情報を探すことができます。
また、本文中の主なパソコン用語には下線が付いていて、クリックすることで、その場で言葉の意味を知ることができます。


 

初心者向けのパソコン入門。パソコンをある程度いじったことがあるなら見なくても大丈夫です。

下線部をクリックするとウィンドウが開いてわからない用語を解説してくれます。これなら、初めて聞く言葉があっても安心です。

Q.2 よく読むと、結構知らないことが載っていますよね。

中村:

新しいマニュアルの企画をしていると、自分たちでも知らないパソコンの操作方法を発見することがあります(笑)たくさんの情報を載せているので、ぜひ活用いただきたいです。

内田:

今のパソコンではいろいろなことができます。マニュアルを見ていただくともっといろいろな使い方を発見されることもあると思います。

Q.3 電子マニュアルを作る上でどんなことに気をつけているのでしょうか。

内田:

「お客様はいま何を知りたいのか」「どういうことに興味があるのか」をまず考えています。いまパソコンを買ったらインターネットを使うのは当たり前になってきましたが、以前はそうではなかったとか。それにあわせて、マニュアルの項目のうちのどこを大きく取り上げるかということは日々変わってきます。お客様が知りたいことや、メーカーとしていま知ってもらいたいことを上位階層に上げて見つけやすいようにしています。

Q.4 ということはマニュアルにもトレンドとか、旬な内容があるということですか。

小井土:

あります。今はセキュリティ項目です。個人情報の漏洩をどうやって防ぐか、セキュリティソフトをインストールして更新していくことなどをマニュアルで紹介しています。ほかにセキュリティ入門というコンテンツも用意しています。

小井土礼子の写真
Q.5 そういう内容を入れるようになったのは、よくサポートにウイルスに感染したという電話がかかっていくるからですか。

内田:

実際は感染していないんですけど、感染したんじゃないかという相談の電話も多いです。ウイルスに関する情報不足がお客様を不安にさせているのではないかと思いました。

目次では基本操作に次ぐ場所にセキュリティが置かれています。またセキュリティ入門ではアニメーションも用意されていいて、分かりやすく解説されています。

中村:

ウイルスだけでなく、新聞などでインターネット犯罪の例を見て怖がるお客様もいらっしゃいますが、正しい知識を身につけていただければ、必ずしも怖いものではありません。マニュアルを読んで、注意しなければならない点を理解した上で上手にパソコンやインターネットを活用していただきたいと思います。

ユニバーサルデザインで読みやすくする
Q.1 マニュアルの読みにくさを解消して、読みやすくするコツはどこにあるのでしょう。

内田:

一言で言うと、ユニバーサルデザインにすることですね。ユニバーサルデザインは、できるだけ多くの方に利用できることと、使いやすさの改善をあわせて進めます。たとえば、見やすい色使いにしたり、ボタン類を大きくしたり、などしています。
また、データ形式をHTMLにすれば、文字が読みにくい方は拡大表示できますし、画面読み上げソフトで文字を読み上げたり、点字出力することもできます。
お客様の声や評価を製品に反映するプロセスも重要だと思います。そのために高齢の方やお体が不自由な方を含めたユーザビリティ評価やアンケート調査によってお客様の声を集めています。

内田奈津枝の写真
Q.2 また初心者にとってわかりやすい動画があるのも心強いですね。

中村:

動画は新しいもの、初めて知る概念を記述するのに向いていると思います。たとえばバックアップは、初めてパソコンを使うお客様にとっては概念としてわかりにくい部分があるので、マニュアルの中に動画を用意しています。また、メモリの取り付け方法や指紋認証のコツなどを解説した動画をウェブ上に用意しており、画面で見るマニュアルの中から、機種にあった動画にリンクしています。

バックアップについて説明したアニメーション。画面で見るマニュアルの中にあるので、発見した時はうれしくなります。

小井土:

06春モデルから、トップ画面のデザインをブラッシュアップしました。見た目をちょっとカラフルにして、カテゴリ分けをバージョンアップし、またイラストも入れて視覚的にさらにわかりやすくしています。細かいところですが、ポイントするとキャラクタが変わったりします(笑)。それから「画面で見るマニュアル」では目次のカテゴリ分けを色で示して見やすくしています。

Q.3 どんどん使いやすくなっているんですね。これから先、電子マニュアルはどんな風になっていくのでしょうか。

内田:

情報の提供方法にメリハリを付けたいと思います。トラブル解決や設定について個別に解説するだけではなく、場合によってはストーリー性のある読み物もいいのかなと思います。それからウェブサイトで提供している情報との連携も強化していきたいと考えています。

インターネット上にある各種サポート情報にもリンクが貼られています。これも機種別になっているので余分な情報を見ることはありません。

中村:

マニュアルの将来像を議論する検討会も開いていて、いくつか面白いアイデアが出てきています。たとえば、パソコンを使っていくうちに、お客様の興味や知識に合わせて進化するマニュアルなど。将来ぜひ作ってみたいです(笑)。

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