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FMV開発者ストーリー
富士通がおすすめするMicrosoft® Windows® XP
vol.1 音質(スピーカー)
vol.1 コンセプト 「離れて使ってこそ楽しめるパソコン」を作りたかった
vol.2 デザイン 「お客様の生活空間」を想定すると、あるべき形が見えてきた
vol.3 使いやすさ 「ビデオも写真も音楽もリモコンひとつで」手軽に楽しんでほしい
vol.4 画質(ディスプレイ) 「映像の切れと美しさ、そして目への優しさ」にこだわった
vol.5 音質(スピーカー) 「そのままの音」が持つ迫力を、楽しんでほしい
Tシリーズ イメージ写真
「そのままの音」が持つ迫力を、楽しんでほしい
テレビやDVDを見る際に、その楽しさを大きく左右する要因のひとつが「音」。今回は、Tシリーズで「音を楽しむ」ことを追求した大平氏と宮腰氏に、お話を聞きました。
FMV DESKPOWER(デスクパワー)Tシリーズ 開発者、大平竜弘氏の写真
パーソナルビジネス本部モバイルPC事業部開発部 大平 竜弘
FMV DESKPOWER(デスクパワー)Tシリーズ 開発者、宮腰直樹氏の写真
パーソナルビジネス本部パーソナルシステム事業部第一技術部 宮腰 直樹
音作りにおいて、何を意識しましたか?
大平 「音作りにおいて、ある種の特性付けを行なうこと、たとえば『金管楽器がよく聞こえる』といったタイプの音にすることは、技術的にはもちろん可能です。でもそれは、技術者の好みをお客様に押し付けているだけではないか、と思うんですよ。自分が音作りにおいて常に意識しているのは、どんな音もより原音に近く、自然に、明瞭に聞こえる、ということ。つまり『そのままの音』を提供することですね。ですからTシリーズも、テレビ番組・映画・ミュージックライブ・ホームビデオ、ともかくあらゆる音を『そのまま』、しかも『迫力を持って』伝える、ということを目指しました。自分はそれが、お客様に音を楽しんでもらうための最良の方法だと思っていますから。」

「スピーカーというのは、使用するユニット、入れるハコの大きさ、レイアウトなどの組み合わせで音が全然違う、変幻自在なところがあるので、いつも試行錯誤の繰り返しなんです。たとえば、音作りで重要なもののひとつに、人の声の聞こえ方があります。話す人の性別や年代、声の高低や話す速さなどに関わらずきちんと聞こえないと、内容や感情が伝わりませんから。今回も、様々なナレーターの声を集めた評価用CDや、テレビのニュース番組やドラマなどを聴いて、『ハ行の聞こえ方がちょっと弱いな』『サ行がキツく聞こえないか?』のように細かいチェックを重ね、組み合わせをいろいろと試しながら、次第に『そのままの音』に近づけていきました。」
宮腰 「また、Tシリーズは画面が大きいため、お客様はある程度離れて映像を見ることになる。だから、距離があってもきちんと伝わるだけの音量を出すことが必要です。そのためには、スピーカーをできるだけ振動させて音量を出したい。

スピーカーの写真
しかしその一方、Tシリーズは、振動を嫌うパソコン部分がスピーカーと同じハコの中に収まっている一体型。スピーカーの振動は、パソコン部分に伝えないようにしなければならない。 これが設計的にはかなり難しかったですね。大きな音が出ても、その振動でCDやDVDが音飛びしてしまった、というのでは話になりませんから。」
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サブ・ウーファーの搭載は、大英断でしたね
大画面22型ワイド液晶新シリーズ Tシリーズ
大平 「音の厚みや迫力を出すためには、やはりサブ・ウーファー(重低音用スピーカー)だろう、という話になったんです。でも、音の評価は個人の感性によるから、社内的にも説得が難しい。そこで、『作戦』というと大げさですけど、社内の人達に、目標とするサンプルシステムを試聴してもらう際に、サブ・ウーファーの有無を言わずに、聞き比べてもらったんです。大体の人は、自分の好みの音に対しては敏感ですから、なるべく聴く人が好きそうなジャンルの音楽で聞いてもらったんです。すると、サブ・ウーファ有りのほうは『すごく鳴ってるね!』、無しのほうは『なんだか音が寂しいねぇ』という感想がほとんど。そのあとで『実は、このサブ・ウーファーのおかげなんですよ』と実物を見せて説明したんです。すると皆が、寂しい音ではお客様が楽しめるはずがない!となりまして・・・このことが、搭載決定のカギとなりましたね。」

「サブ・ウーファーの搭載は決まったのですが、どこに、どう取り付けるかが次の悩みになりましたね。正面には中高音域用スピーカーやCD/DVDドライブがあり、もうスペースはない。しかし幸い、低音域はスピーカーの向きによる音の影響が少ないので、サブ・ウーファーは必ずしも正面を向いている必要はない。本体は3本足で、机面から少し浮いている。よし、ここに下向きに付けよう!と思いつきまして。」
宮腰 「大平が申し訳なさそうに『ボディの底に丸い穴を開けて、そこからサブ・ウーファーのコーン部を下向きに出して欲しいんですけど...』と言ってきたときは、さすがにビックリしました。 発想としては画期的ですが、何せスピーカーを下向きに付けるというのは初めて。
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しかもTシリーズは液晶が大きい分、重量もありますから、底に穴が開いていて、しかも足やボディが十分な強度を持つ、という設計を実現するのは大変苦労しました。」

「でも、Tシリーズの画質については私たち音響部門でも高く評価していましたから、画質に負けない音にしよう、という意識も強かったですね。それに、音を楽しんでもらうための仕事というのは、自分たちにとっても楽しいものでした。その楽しさが、『やるか!』という気持ちを生んでいたように思います。」


 
5回にわたってお送りした「FMV 開発者ストーリー」。Tシリーズ誕生の裏に隠された開発者たちの熱き思いを、少しでも感じていただけたら幸いです。私たちは今後も、お客様が喜んでいただける、楽しんでいただける「モノづくり」を目指してまいります。


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