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第8章  付録 > 5  用語集

5  用語集

本書の中で使われている用語の解説です。

数字/アルファベットで始まる用語

数字  A  C  D  E  F  H  I  L  M  N  O  P  R  S  T  U  V  W    

数字
3DES(Triple Data Encryption Standard)
高度な暗号化アルゴリズムです。DESを使用し、各ブロックを3回処理します。168ビットのキーを使用します。
A
ADSL回線(Asymmetric Digital Subscriber Line回線)
電話回線を使って、高速で安価なインターネット接続を提供します。非対称型(Asymmetric)の通信方式で、電話局から各家庭に向けた下り方向の方が、上り方向よりも高速なデータの転送が可能です。
AES(Advanced Encryption Standard)
現在用いられているDES、3DESに代わる次世代の標準暗号化方式で、強固な暗号化方式としてワイヤレスLANへの幅広い普及が見込まれています。暗号化アルゴリズムには、ベルギーの暗号開発者が開発した「Rijndael(ラインダール)」が採用され、データを固定のブロック長で区切ってそれぞれ暗号化を行います。データ長は128、192、256ビット、鍵の長さは128、192、256ビットがサポートされていて暗号強度は非常に高く設計されています。
AH(Authentication Header)
IPパケットの整合性を確認、および送信元の認証を行うための方法(プロトコル)です。IPパケットにAHというヘッダを挿入し、送信者と受信者しか知らないキーを使用して整合性を確認します。整合性アルゴリズムには、SHA1とMD5があります。
ANYキーによる接続の許可/拒否
IEEE 802.11規格では、ネットワーク名(SSID)を「ANY」に設定すれば、アクセスポイントに接続できるように定められています(これを、ANYキーによる接続が許可されていると言います)。これは、公共の場(ホテルのロビーや空港など)で簡単にワイヤレスLANネットワーク接続サービスを行えるように想定したためですが、セキュリティが脆弱となる可能性があります。これに対し、主にセキュリティ面の強化から、ネットワーク名(SSID)を「ANY」に設定したクライアントからの接続を拒否する機能を搭載したアクセスポイントもあります。
C
CA(Certification Authority)
IEEE 802.1x機能のEAP-TLS認証などを利用する場合に、インターネット上の電子資産を証明するために使用される電子証明書を発行する機関です。電子証明書の所有者の身元を確認し、証明します。
CATV回線(Community Antenna TeleVision回線)
テレビの有線放送サービスで用いられる回線です。それを使って高速なインターネット接続を提供します。都市部を中心にサービスが開始されていますが、地域によっては利用できない場合もあります。
CHAP/PAP(CHAP:Challenge Handshake Authentication Protocol/PAP:Password Authentication Protocol)
ダイヤルアップ接続用のプロトコルとして使われているPPP(Point-to-Point Protocol)で採用しているユーザー認証方式です。CHAPはパスワードを暗号化して通信し、PAPは単純にユーザーID/パスワードを平文で流します。
D
DES(Data Encryption Standard)
暗号化アルゴリズムです。米国政府の要請のもとに開発され、広く標準化されています。56ビットのキーを使用します。
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
IPアドレスなどの通信に関するパラメータを、自動取得するために使用するプロトコルです。IPアドレスを与える側をDHCPサーバー、IPアドレスを与えられる側をDHCPクライアントと呼びます。
Diffie-Hellman
Diffie-Hellman鍵共有アルゴリズムとよばれる公開鍵暗号方式で、IPSec通信のためのSAを確立する際などに利用されます。このアルゴリズムでは、秘密キーそのものを取り交わす秘密鍵暗号方式と異なり、秘密キーとお互いの乱数から生成した暗号用のキーを取り交わし秘密キーを共有することによって、この暗号用のキーを第三者に傍受されても秘密キーの解読を事実上不可能にしています。
DNS(Domain Name System)
コンピュータに割り当てた、IPアドレスとホスト名との対応を管理する機能です。IPアドレスがわからないコンピュータでも、ホスト名がわかっていれば、そのコンピュータと通信できます。
DNSリレー
LAN側コンピュータからのDNS要求を、ルータがDNSサーバーに代理要求(リレー)する機能です。LAN側コンピュータはルータのIPアドレスをDNSサーバーとして設定することにより、DNSサーバーのIPアドレスが変更されてもLAN側コンピュータの設定を変更する必要がなく、個々のコンピュータの管理が容易になります。
DoS(Denial of Services)攻撃
インターネット上のコンピュータやルータなどに不正なデータを大量に送信して負荷をかけ、サービスを不能にする攻撃です。代表的なものにland、smurf、Tear dropなどがあります。
DS-SS方式(Direct Sequence Spectrum Spread)
ワイヤレスLANの国際標準規格IEEE 802.11bで定められた通信方式で、スペクトラム拡散方式の1つです。通信中にノイズが発生しても、通信への影響を受けにくいように設計されているため、信頼性の高いデータ通信が可能です。
E
EAP-MD5(Extensible Authentication Protocol-Message Digest 5)
IEEE 802.1xの認証プロトコルの1つです。EAP-MD5では、IDとパスワードを使って認証を行います。
EAP-TLS (Extensible Authentication Protocol-Transport Layer Secuirty)
IEEE 802.1xの認証プロトコルの1つです。EAP-TLSでは、電子証明書を使って認証を行います。
EAP-TTLS (Extensible Authentication Protocol-Tunneled Transport Layer Secuirty)
IEEE 802.1xの認証プロトコルの1つです。EAP-TTLSでは、電子証明書およびID、パスワードを使って認証を行います。
ESP (Encapsulation Security Payload)
IPパケットの機密性と整合性の確認、および送信元の認証を行うための方法(プロトコル)です。IPパケットにESPヘッダを挿入し、送信者と受信者しか知らないキーを使用してデータを暗号化し、かつ整合性も確認します。暗号化アルゴリズムには、3DESとDESがあります。また、SHA1とMD5アルゴリズムを使用してデータに整合性を持たせることもできます。
F
FTP(File Transfer Protocol)
ファイルを転送するときに使われるネットワークプロトコルです。写真データや音声データなどデータサイズが比較的大きなファイルを送受信するときや、Webサイトからファイルのダウンロードを行う場合などによく使われます。
FTTH回線(Fiber To The Home回線)
家庭で使う光ファイバーという意味です。光ファイバーを家庭に引き込んで、高速なインターネット通信を実現します。建物に光ファイバーを引き込む必要があるため、導入時に工事が必要となります。ADSLのように距離の影響を受けないため、安定した通信が可能です。
H
HTTP(HyperText Transfer Protocol)
データを転送するときに使われる代表的なネットワークプロトコルです。HTML(Hyper Text Markup Language)で作成された文書ファイルや、関連する写真、音声および動画などさまざまなデータの送受信に利用されます。
I
IEEE 802.11b
IEEE(米国電気電子学会)でLAN技術の標準を策定している802委員会が定めた、ワイヤレスLANの規格の1つです。無線免許なしで自由に使える2.4GHz帯の電波(ISMバンド)を使い、最大11Mbpsの速度で通信を行うことができます。
IEEE 802.11g
IEEE(米国電気電子学会)でLAN技術の標準を策定している802委員会が定めた、ワイヤレスLANの規格の1つです。現在最も普及しているIEEE 802.11bと互換性を持ち、同じ2.4GHz帯を使いながら、最大で54Mbpsの速度で通信を行うことができます。
IEEE 802.11gプロテクション
IEEE 802.11gとIEEE 802.11bとの共存環境において通信速度の低下を防ぐ機能です。IEEE 802.11g規格で定義されています。IEEE 802.11bのクライアントとIEEE 802.11gのクライアントは変調方式が異なるため、お互いが通信していることを認識できません。このため、IEEE 802.11gのクライアントが通信中にも関わらずIEEE 802.11bのクライアントは通信を試み、通信の衝突が発生します。このような場合、各クライアントがデータ再送を行うため通信速度が低下します。そこで、IEEE 802.11bのクライアントに対してIEEE 802.11gで通信を開始することを通知して、通信の衝突を防ぎます。
IEEE 802.1x
ネットワークでのクライアント認証方式を定めたIEEE標準プロトコルです。クライアントは、RADIUSサーバーとの認証が成功しない限り、ネットワークにアクセスすることはできません。クライアントとRADIUSサーバーで相互認証が成功するとセッションごとにネットワークキーが自動的に生成され、クライアントに配信されます。このため、ワイヤレスLANクライアントで個々にネットワークキーを設定する必要がありません。また、通信中にもネットワークキーを自動的に変更するためセキュリティが高まります。認証の種類には電子証明書を使ったEAP-TLS、ID/パスワードを使ったEAP-MD5、電子証明書およびID/パスワードを使ったEAP-TTLS/PEAPなどがあります。
IKE (Internet Key Exchange)
インターネットキー交換プロトコルです。IPSec通信に使用される認証と暗号化のためのキーを自動的に作成、交換します。同じキーを長時間使用していると、第三者にキー情報を盗まれる可能性が高くなるため、IKEを使用することによって、セキュリティ強度を上げられます。
IKE SA
ISAKMP SAとも呼ばれています。IKEを使用してIPSec通信をするためのネゴシエーションのうち、フェーズ1と呼ばれるフェーズで作成される通信経路のことを指します。この通信経路は、2つのトンネルエンドポイントとなる機器間で安全にセキュリティで保護された通信をするために生成されます。
IKE認証キー
Pre-Shared Keyまたは仮共有キーとも呼ばれている通信相手を認証する方法で、IKEで使用されます。通信する2台のルータやコンピュータ上で、互いに同一文字列(秘密のパスワード)を設定し、これが一致することで相手を識別します。
IP (Internet Protocol)
TCP/IPを構成するプロトコルの1つです。ネットワーク上の各通信機器に割り当てられたIPアドレスを利用して、機器間の通信経路の制御方法を定義しています。データが受信されたかどうかを確認する仕組みを持たないプロトコルであるため、確実にデータが伝送される保証がありません。通常はTCPまたはUDPを上位レイヤとして通信を行いますが、信頼性を高くするためにはTCPを併用します。
IPSec (IP Security)
インターネットで利用される技術を標準化する組織IETF(Internet Engineering Task Force)によって定められたIPパケットの暗号化と認証を行うセキュリティの規格です。データが暗号化されているため、盗聴や改ざんなどを防ぐことができます。実際の暗号化処理では、IPパケット全体を暗号化する「トンネルモード」と、データ部分だけを暗号化する「トランスポートモード」があります。
IPSec SA
IKEを使用してIPSec通信をするためのネゴシエーションのうち、フェーズ2と呼ばれる段階で確立される通信経路のことを指します。この通信経路は安全なIKE SA上で生成され、IPSec通信を行うためのパラメータの交換を行います。
IPアドレス(Internet Protocol Address)
TCP/IP環境で、コンピュータが通信するために使用するアドレスです。
現在使用されているIPv4では、1から255までの4個の数値で表します(例:192.168.100.123)。
また、IPアドレスには、グローバルアドレスとプライベートアドレスがあります。
L
LAN(Local Area Network)
同一フロアやビルなどの比較的狭い範囲で、コンピュータ同士を接続したネットワーク環境を言います。
M
MACアドレス(Media Access Control Address)
ネットワークカードに固有の物理アドレスです。
Ethernetならバイト長で、先頭の3バイトはベンダコードとしてIEEEが管理/割り当てを行っています。残り3バイトは各ベンダで独自に(重複しないように)管理しているコードですので、結果として、世界中で同じ物理アドレスを持つEthernetカードは存在せず、すべて異なるアドレスが割り当てられていることになります。Ethernetではこのアドレスを元にフレームの送受信を行っています。
MD5(Message Digest Five)
認証アルゴリズムの1つです。128ビットのキーを使用します。
MIB(Management Information Base)
SNMPで管理されるネットワーク機器に必ず保持されている管理情報データベースです。どのような情報が保持されているかは機器により異なります。MIBの種類には、RFC(Request For Comment)に規定されている標準MIBや、ネットワーク機器のメーカーが独自に作成したプライベートMIB(または拡張MIB)などがあります。
MRU(Maximum Receive Unit)
インターネットなどのネットワークで、一度に受信可能な最大データサイズのことです。
最大データサイズが大きすぎてデータが正しく通信できない環境などでは、MRUのサイズを小さく設定することにより、正常に通信できるようになります。
MTU(Maximum Transmission Unit)
インターネットなどのネットワーク上で、一度に転送可能な最大データサイズのことです。最大データサイズが大きすぎて、データが正しく通信できない環境などでは、MTUのサイズを小さく設定することにより、正常に通信できるようになります。
N
NAT(Network Address Translation)/IPマスカレード
1つのグローバルアドレスを使って、複数のコンピュータを同時にインターネット接続するための方式で、プライベートアドレス←→グローバルアドレス間でIPアドレスを相互変換します。
NTP(Network Time Protocol )
ネットワークで結ばれたコンピュータや、ルータなどのネットワーク機器の間で、時刻を同期させるためのプロトコルです。インターネット上やLAN上のNTPサーバーを指定すると、指定したNTPサーバーから時刻情報を取得します。
O
OFDM方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)
直交周波数分割多重のことで、多数の直交するキャリア信号を多重化するデジタル変調方式です。IEEE 802.11aとIEEE 802.11gで採用されているほか、地上波デジタルTV放送でも使われています。エラー訂正に優れ、限られた無線帯域で高速な通信を実現する変調技術です。
P
PEAP(Protected Extensible Authentication Protocol)
IEEE 802.1xの認証プロトコルの1つです。PEAPでは、電子証明書およびIDとパスワードを使って認証を行います。
PFS(Perfect Forward Secrecy)
キー生成に関するオプション機能です。この機能が無効の場合、今までのキーを使用して別のキーを生成します。この機能を有効にすると、一度使用したキーは二度と使用しません。あるキーが第三者に知られてしまった場合、そのキーから作成した別のキーも連鎖的に知られる可能性が高くなります。この機能を有効にすると、セキュリティの強度が上がりますが、性能は劣化します。
PING(Packet INternet Groper)
インターネットやイントラネットなどのTCP/IPネットワークで、相手先のコンピュータと通信できているかどうかや、通信回線の状況を確認するコマンドです。
PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet)
電話回線接続で使用する認証プロトコル(PPP)を、Ethernet上で使用するための方式です。
PPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol)
VPNで使用されるプロトコルの1つです。2つのネットワーク同士の通信をセキュリティで保護します。インターネットを介して、離れた場所にあるネットワーク同士を接続する場合や、企業ネットワークに接続する場合に使用されます。
PSK(Pre-Shared Key)
WPAの家庭向け簡易認証方式です。PSKがクライアントと一致した場合、相互認証を行います。適合するPSKを設定したクライアント以外は通信できません。
R
RADIUS(Remote Authentication Dial-In User Service)
クライアント認証およびアカウント情報を提供するための業界標準プロトコルです。RADIUSを使用することにより、クライアント認証を集中管理したり、そのアカウントログを記録することができます。
S
SA(Security Association)
通信相手とセキュリティ通信を確立するための契約のようなものです。セキュリティの種類、キーの有効期限など、セキュリティ通信のあらゆる設定を含みます。
SHA1(Secure Hash Algorithm)
認証アルゴリズムの1つです。160ビットのキーを使用します。MD5よりもセキュリティ強度の高いアルゴリズムです。
SNMP(Simple Network Management Protocol)
ネットワーク管理用のプロトコルで、ネットワークに接続されたルータなどの通信機器をネットワーク経由で監視、管理するために利用されます。SNMPのネットワークは、管理対象機器に実装されたエージェントと管理するコンピュータにインストールされたマネージャとで構成されます。
SNMPエージェント
SNMPで管理対象機器に実装されたインターフェースで、管理対象機器に保持されたMIBと呼ばれる管理情報データベースを操作して、マネージャからの要求に対し、MIB情報を返信したり、データベースの変更を行います。また、管理対象機器に特別なステータス変化が発生した場合、トラップをマネージャに通知します。
SNMPマネージャ
SNMPで管理するコンピュータにインストールされたソフトウェアで、管理対象機器のステータスや統計情報を要求したり、管理対象機器に保持されたMIBと呼ばれる管理情報データベースの変更を要求したりして、管理対象機器の状態や統計情報を監視、管理します。SNMPマネージャを導入すると、ネットワークに接続されたルータやプリンタ、コンピュータなどSNMPに対応した通信機器の情報を一元管理することができるようになります。
SPI(Security Parameter Index)
SAを識別するためのパラメータで、ESP、またはAHヘッダに含まれています。IPSecパケットがどのSAに対応しているのか識別をするために利用されます。トンネル内の送信用、受信用SAで同じSPI値を定義する必要があります。本装置で「自動キー交換(IKE)」を選択している場合、SPI値は自動的に設定されます。
SPI(Stateful Packet Inspection)
通信データの内容を監視し、通過の可否を判定するファイアーウォール技術です。LAN側から通過したデータを元にインターネットからの通信データの内容を自動的に監視し、特定のデータのみ通過を許可します。
Super G
米国アセロス・コミュニケーションズ社の開発した無線高速化技術です。通信データフレームをバースト転送する技術に加え、データの圧縮を行うことによって、IEEE 802.11gのワイヤレス通信をより高速化します。
T
TCP(Transmission Control Protocol)
TCP/IPを構成するプロトコルの1つです。コネクション型の通信で、送信したデータが正しく送信先に届いたかどうかの確認を行い、エラーが発生した場合データの再送を行います。UDPと比較すると、信頼性が高く安定した通信が行えますが、通信速度は低くなります。
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)
インターネット標準プロトコルであり、現在最も普及しているプロトコルです。TCP、UDP、IPなど多くの関連プロトコルから構成されており、上位アプリケーションとのデータの受け渡しを行うための基盤となります。
TFTP(Trivial File Transfer Protocol)
簡易ファイル転送プロトコルです。確認応答を行わないプロトコルです。ルータではファイアウォールログの取得などに利用されます。
TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)
WEPに代わる暗号化方式です。静的なWEPに対し、動的にネットワークキーを生成します。ネットワークキーをパケット毎に自動的に更新したり、通信データを複雑にしたりして、暗号強度を大幅に高めています。
U
UDP(User Datagram Protocol)
TCP/IPを構成するプロトコルの1つです。信頼性が低いコネクションレス型の通信で、送信したデータが正しく送信先に届いたかどうかの確認を行わず、エラーが発生してもデータの再送を行いません。TCPと比較すると、信頼性は低く通信は安定しませんが、高速なデータ通信が可能です。
UPnP(Universal Plug and Play/ユニバーサルプラグアンドプレイ)
ネットワークに接続したルータなどの機器の自動検出、情報交換、制御などを行うための仕様です。対応ルータと情報のやりとりを行い、自動的にルータのセットアップを行います。インターネットからの接続要求を必要とするアプリケーションが、使用できるようになります。ただし、アプリケーションとルータがUPnPに対応している必要があります。
V
VPN(Virtual Private Network)/VPNゲートウェイ
インターネット経由で各拠点間を結ぶ際、IPSecなどでデータの暗号化や認証を行うセキュリティ技術をVPNと呼びます。これにより、データの盗聴や改ざんなどを防ぐことができます。インターネットとの接続点に設置する機器をVPNゲートウェイと呼び、最近ではルータやファイアウォールにこの機能を搭載している場合もあります。
W
WAN(Wide Area Network)
ADSL回線やCATV回線などを経由して、物理的に離れた場所にあるコンピュータなどを接続したネットワーク環境を言います。
WEP(Wired Equivalent Privacy)
ワイヤレスLANでデータ通信を行う際に使用される、データの暗号化方式です。WEPで使用するキーとなる文字列を指定することにより無線区間の通信が暗号化されます。ネットワークキーの長さは、40、104、128ビットから選択できます。
Wi-Fi(Wireless Fidelity)
ワイヤレスLANの互換性接続を保証する団体「Wi-Fi Alliance」の相互接続性テストに合格していることを示します。
WINS(Windows Internet Name Service)
NetBIOS名によるIPアドレス変換(名前解決)機能を、TCP/IP上で実現するためのサービスです。サーバーとクライアントが直接データの送受信を行い、名前解決を実現するので、ブロードキャストによるネットワーク負荷を軽減することができます。また、ルータを介した環境やDHCP環境での名前解決にも対応することができます。
WPA(Wi-Fi Protected Access)
WEPに代わるワイヤレスLANの暗号化方式の規格です。従来のネットワーク名(SSID)やWEPに加えて、クライアント認証機能、および暗号化方式にTKIP、AESを実装するなど、セキュリティ強度が向上しています。

ひらがな/カタカナ/漢字で始まる用語

あ行  か行  さ行  た行  な行  は行  ま行  ら行  

あ行
アンナンバード(Unnumbered)
2台のルータを見かけ上ひとつのルータと見なし、ルータ間が直結されているときは、ルータ同士を接続しているインターフェースにはアドレスを割り当てない接続方式です。PPP接続では、接続する先の装置が1台に固定されているため、Unnumberedでの接続を使うことができます。
Unnumbered接続のルータは、LAN側だけにIPアドレスを持ちます。このアドレスにグローバルアドレスを設定することで、クライアントのコンピュータにグローバルアドレスを割り当てることができます。これを利用して、複数の固定IPアドレスを提供するサービスなどで使われています。
インターネットサービスプロバイダ(ISP:Internet Service Provider)
電話回線やCATV回線などを利用して、ユーザーがインターネットへ接続できるようにサービスを提供する通信事業者を指し、単にプロバイタと呼ばれる場合もあります。
オープンシステム認証
ワイヤレスLANのネットワーク認証のうちの1つです。認証の際にネットワークキーの確認を行わないため、クライアントは正しいネットワークキーを提示しなくてもアクセスポイントと接続することができます。しかし、実際に通信を行う場合には同じネットワークキーが設定されている必要があります。オープンキー認証と呼ばれる場合があります。
か行
共有キー(シェアードキー)認証
ワイヤレスLANのネットワーク認証のうちの1つです。アクセスポイントはクライアントに対して、同じネットワークキーが設定されているかどうかを認証の際に確認します。クライアントが誤ったネットワークキーを使用している場合や、ネットワークキーが設定されていない場合は認証に失敗し、アクセスポイントと通信できなくなります。
グループキー
PSKによって生成されるキーのうちブロードキャスト/マルチキャストに使用されるキーを、グループキーといいます。
グローバルアドレス
インターネットで使われるIPアドレスです。国内では、JPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)により管理されています。
コミュニティ名
SNMPで管理するネットワーク全体の識別子です。機器間認証のためのパスワードとして使用されるため、SNMPで通信するエージェントとマネージャの組み合わせには同じコミュニティ名を設定する必要があります。同じコミュニティ名を定義したエージェントとマネージャのみの通信を許可することで、セキュリティを確保しています。
さ行
サブネットマスク
TCP/IPネットワークは、複数の小さなネットワーク(サブネット)に分割されて管理されます。IPアドレスは、そのサブネットのアドレスと、個々のコンピュータのアドレスから構成されています。IPアドレスの何ビットがサブネットのアドレスかを定義するのが、サブネットマスクです。
スタティックルーティング
事前に宛先への経路情報をルータに設定しておく方法です。
セッション
接続先のサーバーなどとの接続が確立した時に生成される通信の単位です。
マルチセッションPPPoEでは、セッションを切り替えて複数のプロバイダと接続することが可能となります。
た行
チャンネル
ワイヤレスLANクライアントやアクセスポイントで通信するために使用する、無線の周波数帯を表します。
デフォルトゲートウェイ
別のネットワークに所属するコンピュータとデータ通信を行う場合に、データの転送を行うコンピュータやルータなどの機器を指します。
ドメイン名
インターネットやイントラネット上のコンピュータやネットワークを、アルファベットや数字、または記号で表す固有の識別子です。富士通パソコン情報ページは「fmworld.net」がドメイン名(トップドメイン)になります。
トラップ
SNMPで管理するネットワーク機器上で特別な状態の変化が発生した場合に、エージェントからマネージャに通知するメッセージです。これにより、マネージャは管理対象機器の状態の変化を監視することができます。トラップされる情報は機器により異なりますが、おもにシステムの起動や再起動、リンクダウン、リンクアップなどが通知されます。
トンネル
ルータなどをSAによってつないだ通信経路のことです。VPN通信では、SAによって経路の途中を外部から見えないようにしているので、その様子からトンネルと呼びます。
な行
ネットワークアドレス
ネットワークアドレスとは、IPアドレスから個々のネットワーク機器を識別するホストアドレス部分を除いた部分で、ひとつのネットワークに対してひとつ与えられます。同一LAN上に存在する全てのネットワーク機器には、同じネットワークアドレスを設定する必要があります。
IPアドレスが192.168.2.1の場合、ネットワークアドレスは192.168.2.0になります。
ネットワークアドレスは、IPアドレスのホストアドレス部分を0としたものです。
ネットワークキー
ワイヤレスLANでデータ通信を行う際に、データを暗号化するために使用する鍵情報です。
ネットワーク認証
ワイヤレスLANクライアントが、アクセスポイントと接続する場合に行う認証方式を指します。オープンシステム認証と、共有キー(シェアードキー)認証があります。認証方法は、それぞれのクライアントに設定されていなければならず、通信したいアクセスポイントの設定とも一致している必要があります。認証モードと呼ばれる場合もあります。
ネットワーク名(SSID:Security Set Identifier)
ワイヤレスLANネットワークを構成するとき、混信やデータの盗難などを防ぐために、グループ分けをします。このグループ分けを「ネットワーク名(SSID)」で行います。さらに、セキュリティ強化のためにネットワークキーを設定し、「ネットワーク名(SSID)」とネットワークキーが一致しないと、通信できないようになっています。
は行
バーチャルDMZ(Virtual DeMilitarized Zone)
インターネット側からの接続要求を、LAN側のコンピュータに転送する機能です。インターネット側から送信された不明なパケットはすべて特定のコンピュータ(バーチャルDMZホスト)へ転送されます。この機能を使用することにより、LAN側に設置したサーバーをインターネットに公開したり、ネットワークゲームなど、ポート番号が固定でない特定アプリケーションを使用することができます。
パケット
コンピュータの通信時に使用するデータの小さなまとまりを指します。パケットの中には送信元アドレス、送信先アドレス、実データなどが含まれ、このデータのやりとりを行うことでメールの送受信やホームページの表示などを行うことができます。
パスフレーズ
WPAの認証方式の1つ、PSK認証で使用するネットワークキーをASCII文字で設定した値のことを指します。
ファームウェア
ハードウェアに組みこまれていて、基本的な動作/制御を行うプログラムです。本製品では、新機能の追加や改善のために、バージョンアップ用ファームウェアをご提供する場合があります。
ファイアウォール
インターネット側からの不正なアクセスを防ぐために設置する装置や、機能を指します。LAN側のコンピュータなどに保存された重要なデータが、盗まれたり改ざんされたりしないようにします。
フィルタリング
アクセスポイントに接続しているクライアントのMACアドレスや、IPアドレス、ポート番号を判別し、アクセスを制限するセキュリティ機能です。登録しているクライアントのみ接続できるようにしたり、インターネットへのアクセスを制限したりすることができます。
フォワーディング
インターネット側からの接続要求を、ポート番号で判別し、LAN側のコンピュータへ転送する機能です。この機能を使用することにより、LAN側に設置したサーバーをインターネットに公開したり、インターネット対応アプリケーションを使用できるようにすることができます。
プライバシープロテクション
本製品を介したワイヤレスLANネットワーク内で、ワイヤレスLANクライアント間通信を不可にする機能です。他のワイヤレスLANクライアントからの個人情報の盗み見や、共有フォルダへのアクセスを防御できます。これにより、ワイヤレスLANスポットサービスなど不特定多数の利用者が存在する環境で、各利用者のプライバシーを保護することができます。
プライベートアドレス
家庭内や企業内などの閉じたネットワーク(LAN)の中で使われるIPアドレスです。次のIPアドレスが、プライベートアドレスとして、家庭内や組織内などのLANの中で自由に使えることになっています。
ブリッジ
複数のネットワークを中継する装置です。ルータと違い、接続されたネットワークを1つの論理ネットワークとしてデータを転送します。
ブロードバンド
CATVやADSL、および光ファイバーなどの通信技術を用いた、高速なインターネット接続を可能にするサービスです。大容量のデータを短時間でやりとりできるという利点を活用し、インターネット上で映像や音声などを使った新しいサービスが登場しています。
プロキシサーバー
インターネット(WAN)側とLAN側の中間に存在し、直接インターネット通信ができないコンピュータの代理(プロキシ)をして、インターネット通信を実現させるサーバーの総称です。主に企業などの社内ネットワークで利用され、プロキシサーバーを利用するとキャッシュ機能や通信経路の変更機能によって、インターネットの高速化やサーバーやネットワークの負荷軽減をしたり、双方向の通信を制限して社内ネットワークの効率的運用および、セキュリティの向上などを実現します。
プロトコル
コンピュータ間でのデータの受け渡しを行うための手順や規則です。データの送受信方法、通信エラー時の処理など、通信を行うために必要な条件を、すべて手順化しておくことで、規則正しい情報の伝達が行えます。
ポート番号
インターネットなどTCP/IPを使用した通信の際に使用される番号です。サーバーで使用されるサービスごとに割り当てられて区別されるため、同時に複数の相手と通信を行なうことが可能になります。
ホストアドレス
IPアドレスからネットワークアドレス部分を除いた部分で、同一ネットワーク上で個々のネットワーク機器を識別するためのアドレスです。同一ネットワーク上に存在するすべてのネットワーク機器には、異なるホストアドレスを設定する必要があります。
ま行
マルチセッションPPPoE
複数のプロバイダと、同時にインターネット接続ができる機能です。インターネット接続するクライアントごとに、接続するプロバイダを指定できます。ご家族で複数のプロバイダと契約している場合などに本機能を使用すると、快適にインターネットを楽しめます。
メトリック(ホップ数)
パケットが宛先に到達するまでに経由するルータ数で、ルーティングテーブルの優先度を指定します。宛先までに複数の経路がある場合、メトリック数が少ない経路を選択します。
ら行
ルータ
複数のネットワークを中継する装置です。ブロードバンドルータは、インターネットと家庭内ネットワークを接続します。ブリッジと違い、データのあて先を解析し、最適な経緯を判断してデータを転送します。
ローミング
ワイヤレスLAN通信を行っているコンピュータが、複数のアクセスポイント間を移動できるようにする機能です。例えば、ビルの各フロアにアクセスポイントを設置しておくことで、どこに移動してもネットワークアクセスが可能となります。

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