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3 Windows環境での使用

本章では、Windows環境でディスクアレイの状態を表示するとともに異常発生時にエラー通知を行うための、IDE RAIDユーティリティの使用方法を説明します。

本ユーティリティは次のソフトウェアで構成されています。

    1. FastCheck Monitoring Utility
    2. FastTrak Log Service
重要

FastCheck Monitoring Utility

FastCheck Monitoring Utility (以下FastCheck)は、OS上でディスクアレイを管理するためのソフトウェアです。FastCheckはディスクアレイやハードディスク情報の表示、ディスクアレイ同期化・再構築などの機能を持っています。

FastCheckはログオン時に起動され、通常は通知領域にアイコンが表示されています。このアイコンをダブルクリックすると、画面上に表示されます。

重要

■ アレイメニュー

アレイメニューでは、構成されているディスクアレイの構成・状態が図3-1のように表示されます。
また、ディスクアレイの一貫性チェック(シンクロナイズ)・再構築(リビルド)の実行などの指示が行えます。

画像

□ 構成表示画面(左側)

ディスクアレイおよびディスクアレイを構成するハードディスクがツリー上に表示されます。またハードディスクがオフライン状態の場合は、ハードディスクが「?」付のアイコンで表示されます。

□ 詳細表示画面(右側)

構成表示画面の各ディスクアレイ、ハードディスクのアイコンを左クリックすると、詳細表示画面に次の情報が表示されます。
RAIDモード:

ディスクアレイの種類

マッピング:

ディスクアレイの論理的なシリンダ/ヘッド/セクタ数

サイズ:

ディスクアレイの容量(GB単位)

状態:

ディスクアレイの状態

 正常

正常稼働中のディスクアレイ

 クリティカル

冗長性のない状態で稼働中のディスクアレイ
(初期化・再構築中、またはアレイを構成するハードディスクの1台が故障した場合に表示されます)

 オフライン

稼働していないディスクアレイ
(アレイを構成する2台のハードディスクが故障した場合に表示されます)


状態:

ハードディスクの状態

 正常

正常稼働中のハードディスク

 正常(リビルドが
 必要です。)

初期化または再構築が必要なハードディスク

 正常(リビルド)

初期化または再構築中のハードディスク

 オフライン

異常状態で稼働していないハードディスク

 フリー

アレイ構成に含まれていないハードディスク

 不明

状態が不明なハードディスク
(ハードディスクにアクセスできない場合に表示されます)

S.M.A.R.T状態:

S.M.A.R.T機能によるハードディスクの診断結果

サイズ:

ハードディスクサイズ(GB単位)

場所:

ハードディスクの接続されている、コントローラ番号、チャネル番号、ID(Master/Slave)

マッピング:

ハードディスクの論理的なシリンダ/ヘッド/セクタ数

タイミング:

ハードディスクの転送モード


□ ポップアップメニュー

構成表示画面上でディスクアレイのアイコンを右クリックすると、ポップアップメニューから次の操作を実行できます。
常に最前面に表示:

FastCheckを常に最前面に表示するかどうかを設定します。

最小化:

通知領域にFastCheckのアイコンを表示します。

シンクロナイズ:

ディスクアレイの一貫性チェックを実行します。

リビルド:

再構築ウィザードを起動します。

Stop:

シンクロナイズおよびリビルド処理を中止します。

概要:

FastCheckのバージョンを表示します。

終了:

FastCheckを終了します。


■ コントローラメニュー

コントローラメニューでは、ディスクアレイの物理的構成と、コントローラ・チャネル・ドライブの状態が図3-2のように表示されます。

画像

□ 構成表示画面(左側)

コントローラ、チャネル、ドライブがツリー状に表示されます。ドライブがオフライン状態の場合は、ドライブが「×」付のアイコンで表示されます。

□ 詳細表示画面(右側)

構成表示画面上で各コントローラ、チャネル、ハードディスクのアイコンを左クリックすると、詳細表示画面に次の情報が表示されます。
IRQ:

RAIDコントローラに割り当てられたIRQ

Bus Masterベースアドレス:

RAIDコントローラに割り当てられたメモリアドレス

ROMベースアドレス:

BIOS ROMが割り当てられたメモリアドレス

ドライバ バージョン:

デバイスドライバのバージョン

ハードウェア タイプ:

使用中のIDE RAIDカード名


ベースIOアドレス:

チャネルに割り当てられたI/Oアドレス


状態:

ハードディスクの状態

 正常

正常稼働中のハードディスク

 正常(リビルドが
 必要です。)

初期化または再構築が必要なハードディスク

 正常(リビルド)

初期化または再構築中のハードディスク

 オフライン

異常状態で稼働していないハードディスク

 フリー

アレイ構成に含まれていないハードディスク

 不明

状態が不明なハードディスク
(ハードディスクにアクセスできない場合に表示されます)

 SMART状態

S.M.A.R.T機能によるハードディスクの診断結果

サイズ:

ハードディスクの容量(GB単位)

場所:

ハードディスクが接続されている、コントローラ番号、チャネル番号、ID(Master/Slave)

マッピング:

ハードディスクの論理的なシリンダ/ヘッド/セクタ数

タイミング:

ハードディスクの転送モード


■ オプションメニュー

オプションメニューでは、図3-3のように動作環境の設定を変更できます。
設定変更後、「適用」ボタンをクリックすると設定が有効になります。
「リセット」ボタンをクリックすると変更した設定を元に戻すことができます。

画像

重要

□ 通知

サウンド機能を使用可能にする:(デフォルト: チェック有)
ディスクアレイが正常状態でない場合、ブザーを鳴らします。
ポイント
メッセージ ボックスのポップアップ:(デフォルト: チェック有)
ディスクアレイの状態に変化があった場合、メッセージボックスを表示して通知します。
なお、情報レベルのメッセージについては、表示後10秒でメッセージボックスを自動的に閉じます。
ログ ファイルの使用:(デフォルト: チェック無)
ディスクアレイの状態に変化があった場合、指定したファイルに記録します。
NT システム イベント ログの使用:(デフォルト: チェック有)
ディスクアレイの状態に変化があった場合、OSのイベントログに記録します。
エラー発生時:(デフォルト: 対話)
ディスクアレイの一貫性チェック(シンクロナイズ)/再構築(リビルド)処理中にエラーを検出した場合の処置を選択します。

エラーを検出した場合、処理を中断します。

検出されたエラーを修復して、処理を続行します。

検出されたエラーを無視して、処理を続行します。

エラーを検出した場合、ユーザに対応を尋ねます。


設定時間以降のエラーダイアログおよびメッセージボックスを無視する:(デフォルト: 30秒)
ディスクアレイの一貫性チェック(シンクロナイズ)/再構築(リビルド)処理中にエラーを検出した場合に、ユーザに対応を尋ねる待ち時間を設定します。設定時間経過後、上記の「エラー発生」設定で指定した処置が行われた後、処理を継続します。設定可能な値は1-9999秒で、9999の場合はユーザが選択するまで次に進みません。

□ リビルド設定

ホットスペア/自動リビルドを禁じる:(デフォルト: チェック有)
ホットスペア機能(本モデルでは未サポート)、自動リビルド機能を無効にします。
リビルド速度:(デフォルト: 低)
通常のI/Oアクセスに対する、初期化/再構築処理のI/Oアクセスを行う割合を設定します。

□ PCI Busの利用状況(デフォルト: 高)

IDE RAIDカードがPCIバスを占有する比率を設定します。

□ アレイシンクロナイズのスケジュール

使用禁止:(デフォルト: チェック有)
ディスクアレイ同期化を定期的に実行しません。
エラーの発生時:
スケジュールによるディスクアレイの一貫性チェック(シンクロナイズ)処理中にエラーを検出した場合の処置を選択します。

エラーを検出した場合、処理を中断します。

検出されたエラーを修復して、処理を続行します。

検出されたエラーを無視して、処理を続行します。

エラーを検出した場合、ユーザに対応を尋ねます。


イベントのスケジュール:
ディスクアレイ同期化の実行間隔を設定します。

1月に1回、指定日・指定時刻に実行します。

1週に1回、指定曜日・指定時刻に実行します。

1日に1回、指定時刻に実行します。

指定時間ごとに実行します。

指定分ごとに実行します。


重要

□ ディスク パラメータ

書き込みキャッシュを使用可能にする:(デフォルト: チェック無)
ハードディスクのライトキャッシュを有効にします。
S.M.A.R.Tチェックを使用可能にする:(デフォルト: チェック有)
ハードディスクのS.M.A.R.Tチェック機能を有効にします。

□ プリファレンス

開始の最小化:(デフォルト: チェック有)
FastCheck起動後通知領域にアイコンを表示します。
チェックしていない場合、FastCheck起動後画面に表示されます。
常に最前面に表示:(デフォルト: チェック無)
FastCheckを常に画面の最前面に表示します。
パスワードを使用可能にする:(デフォルト: チェック無)
パスワードを有効にします。
「変更」ボタン:
パスワードを設定/変更します。

パスワードを有効にした場合、FastCheckを開く際、およびパスワードを変更する際に次のウィンドウが表示されます。設定したパスワードを入力後「OK」をクリックしてください。

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また、パスワードを設定/変更する場合は、次のウィンドウが表示されます。2つのフィールドに同一のパスワードを入力し、「OK」ボタンをクリックしてください。設定したパスワードが有効になります。

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■ ディスクアレイの一貫性チェック (シンクロナイズ)

ディスクアレイの一貫性チェック(シンクロナイズ)は、ディスクアレイを構成する2台のハードディスク上のデータ一貫性(記録されているデータが信頼できるかどうか)を検査するための機能です。

一貫性チェック(シンクロナイズ)機能は、次の2つの方法で実行できます。

  1. ディスクアレイの一貫性チェックをすぐに実行
    指定したディスクアレイに対して一貫性チェックを直ちに実行します。
    スタンバイからのレジューム後に実行した場合、一貫性チェックが正しく動作しないことがあります。
    アレイメニュー」のポップアップメニューの項目を参照してください。
  2. ディスクアレイの一貫性チェックを定期的に実行
    設定した間隔でディスクアレイの一貫性チェックを定期的に実行します。
    オプションメニュー」の「アレイシンクロナイズのスケジュール」の項を参照し、ディスクアレイの一貫性チェックの実行間隔、開始時間などを設定してください。
なお、ディスクアレイの一貫性チェックを定期的に実行する場合、FastCheck画面が開かれていなくてもOS動作中に一貫性チェックが実行されます。
重要
ポイント

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