生活に溶け込んでいくインターネット、
パスワードも進化をしている

2016年2月8日

ソーシャルメディア、メッセンジャーツール…インターネットが登場して、人と人の距離が縮まり、よりリアルタイムにコミュニケーションが取れるようになりました。一方で、個人情報の流出など、不安を抱く方もいるでしょう。今回はインターネット利用時も含め、パソコンの利用など、全般で使われているパスワードについて解説します。

安全なパスワードは?

皆さんはどのようにパスワードを決めていますか?覚えやすいように誕生日を選んでいる方もいるかもしれません。もし、ソーシャルメディアのプロフィールに誕生日を記載していれば、その情報を使って誰でもログインが可能になってしまいます。パスワードに誕生日を使うのはとても危険なことです。

また、経験がある方も多いと思いますが、パスワードを忘れてしまった時のために「秘密の質問」を設定することがありますよね。その秘密の質問の答えを見破られ、ソーシャルメディアアカウントを乗っ取られしまった方がいました。その方は愛犬についてよく投稿していたのですが、パスワードを忘れてしまった時のために設定しておく「秘密の質問」を「ペットの名前は?」にしていたのです。 「覚えやすさ」を重視して、自分から答えを投稿してしまっていたのです。こうしたことも個人情報流出の原因となります。

パスワードを設定する際、6〜8文字で大文字小文字、英数字を混ぜるのが良いとされています。「hello」や「morning」などもアルファベットの“l”を数字の”1”に、”o”を”0”に変えるなど、英数字や大文字を混ぜて「He110」や「m0rN1ng」などにすることで、セキュリティ性が高まります。さらに言えば、それらの文字をランダムに並べて「1H0e1」や「Nnr0m1g」などへ変えることでより高いセキュリティ性を確保できます。しかしこれでは覚えられないですよね。ただし、覚えられないということは悪意のある人物にはパスワードが破られにくいということでもあります。

「セキュリティ性が高くなるけど覚えられない。」この悩みを解決に導くためにいろいろな工夫が施されています。例えば、大手銀行が利用しているワンタイムパスワード。「ログイン」をする度に、電卓のような機器がパスワードを表示します。IDを知っていても、この機器がなければパスワードがわかりません。

または、下記画像のように、電卓の代わりにランダムな数字が書かれたカードが送られ、利用者はメールで指定されたパターン通りにカードに記載された数字を入力すればログインができます。


また、パスワード管理や入力の手間を省くため「ソーシャルログイン」の機能を持っているソーシャルメディアも登場してきています。例えば、有名なソーシャルメディアのIDやパスワードが、そのまま通販サイトでも利用できるというものです。この方法であれば、通販サイトへ新規にアカウント登録する必要もないため、新たにIDやパスワードを覚える必要もありません。しかし、ソーシャルメディアのIDやパスワードが流出してしまえば、多くのサイトにログインできてしまうという欠点もあります。

自分でも覚えられないパスワードをどう覚えるか

このようにパスワードは企業によってさまざまな工夫が施されていますが、個人ではどう守るのが良いのでしょうか。実はパスワードはスパムメールや悪質なWebサイトへアクセスする以外でも流出してしまいます。たとえば、銀行口座やクレジットカードを入力しているそばで、手元を凝視されてしまえば番号を覚えられてしまいます。同じように、PCで利用するパスワードを入力している動きを見られ、覚えられてしまうケースもあります。 こうした被害を防ぐには先に挙げたように、パスワードを複雑にすることが効果的です。

しかし、複雑なパスワードを覚えるのは困難です。また、「覚えられないから」と複雑なパスワードを記した付箋をパソコンに貼り付けておけば、容易にパスワードを入手されてしまう危険性があります。 そんな悩みを解決できるのが、パスワード管理ソフトです。複雑なパスワードもパスワード管理ソフトに登録しておけば、自動で入力してくれるため、覚えておく必要はありません。

FMVにも強力なパスワード管理ソフトが搭載されており、パスワードを覚えるだけではなく、パスワードを作る「パスワードジェネレーター」のほか、クレジットカード、パスポート番号、マイナンバーなどの重要な「個人情報」も強力に保管できる「デジタルウォレット」 も備えています。

もしかしたら“ミライ“はパスワードがなくなっているかも?

昨今、「Internet of Things(IoT)」という言葉に注目が集まっています。モノがインターネットを通してつながることで、より人の生活に溶け込んでいきます。これはつまりは、「意識しないでインターネットを使う」時代が来るということです。IDやパスワードを自動で入力してくれる機能は「意識しないでインターネットを使う」時代を先取りしているとも考えられます。

「使っている」感覚がなくなっていく反面、情報がどこから流出するかわからない不安が発生しそうですが、富士通は早くから静脈認証や顔認証、指紋認証など、コピーが限りなく難しい生体認証に目を向けていました。コピーできない個人に紐付いた認証機能なら高いセキュリティ性を確保でき、安心してインターネットやパソコンを使っていくことができるようになります。もしかしたら、近い将来、IDやパスワード自体が必要なくなってしまうかもしれませんね。

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